株式会社サムポローニア

株式会社サムポローニア 取締役副社長 竹内 澄成氏、取締役執行役員 管理本部長 兼 総務部長 本間 大貴氏、システム部 担当マネージャー 山本 真氏、執行役員 営業部長 大森 貴夫氏、営業部 東日本営業グループ 担当マネージャー 兼 DXLab 研究員 松倉 早紀子氏に、KIを導入した経緯とその効果について詳しく聞きました。

「データ分析を通じて営業状況、背景を正確に認識し、サービス提供価格の適正化を図っていきます」

株式会社サムポローニアについて

サムポローニアは司法書士業務総合支援システムを提供しているIT企業です。受任管理、事件管理、権利登記、相続財産管理、遺産承継、マンション登記、表示登記、商業・法人登記、登記情報管理など司法書士の各種業務を総合的に支援します。現在3000を超える司法書士事務所が利用しており、国内トップシェアです。

創業 2022年6月
年商 10億円
従業員数 50名

※この事例に記述した数字・事実はすべて、事例取材当時に発表されていた事実に基づきます。数字の一部は概数で記述しています。

活用状況・課題・効果

活用状況

  • ・KIで営業の売上集計、分析をおこない、週次の営業会議で活用
  • ・サポートの対応データを分析し、サポート対応コストの適正化を図る
  • ・法人向け販売に特有のボリュームライセンスの値決め適正化

導入前の課題

  • ・従来は、リアルタイムのデータは見られず、別の切り口で分析するには再度データを加工し作り直す必要があった

KIへの評価、導入効果

  • ・KI内部のワークフローの中で整形、加工、分類をバッチ処理が可能
  • ・数字が明確になったことで、対策、方針が格段に具体化

営業の売上集計、分析にKIを活用

サムポローニアではKIをどう活用していますか?

KIは、営業の売上集計、分析に活用しています。週次の営業会議での営業状況の把握のためにも使います。全国3000超の顧客のデータや、多種多様な商品データ、大量の契約データなどをKIによって、立体的に統合管理していきます。

従来は社内で、顧客、売上管理、会計など各種データが散在しており、相互連携が困難でした。KIを導入し、各データを連携、分析することで、どこにどのような課題があるか数字を通じてリアルタイムで把握し、その上で何をどう解決していくか模索が可能になりました。

KIは過去に使った集計ツールと比べ、かなり使いやすいと感じています。データを直接表示する機能はどのツールにもありますが、KIは内部ワークフローの機能により、整形、加工、分類をバッチ処理して多くの工程を自動化、定常化できる点が魅力です。

以前の営業資料作りは、都度データを引っ張りだして、それを担当者がExcelで表にまとめているというものでした。リアルタイムのデータは見ることが難しく、別の切り口で分析するには再度データを加工し作り直す必要がありました。

たとえば販売管理システムの中に、受注データが個人別、営業所別、代理店別、品目別などの形で入っているとします。それを予実対比、月間推移などさまざまな形で見られる資料を作ろうとした場合、Excelだと2時間以上かかることもあり、その作業だけでも負担が大きく、本来時間をかけるべき、分析や施策立案の部分にまで手が回らないというケースもありました。

しかし現在は、データは日次でKIへ自動的に取り込まれ、それがバッチ処理で自動整形され、営業会議では常に最新データが見られます。すべてが見える化、透明化され、現状の弱点も強みも分かり、仮説検証をもとに戦略立案できるようになりました。これは、大きな変化であると実感しています。

この他、KIは顧客からのサポート問い合わせの分析にも活用していきます。現在、サポート部門は7名おり、全国3000超の顧客から寄せられる年間数万件の問い合わせに対応しています。問い合わせ内容は操作方法、要望、障害報告など多岐にわたり、対応した内容はすべてデータベース化され、既にデータは数年にわたり蓄積されています。このデータを今後、適切に分析し、サポート対応コストを適正化していくことが重要な課題です。

今までは顧客対応の履歴は残っているものの、十分に有効活用することができていない部分がありましたが、これからはKIにより、問い合わせを種別ごと売り上げごとに数量分析することになります。サポート業務の運営に「数字の概念」が入ってくるのは、ある種のカルチャーショックが生じるかもしれませんが、それを前向きな方向につなげ、サポート体制をより良いものにしたいと考えています。

チームマネジメント、データ一元管理のためにKIを導入

KIを導入した経緯を教えてください。

KIは親会社から、データ分析を通じてキーエンスの経営方針、チームマネジメント手法を学んではどうかという形で推薦がありました。その後、キーエンスから説明を受ける中で、これを使えば分散データの一元管理という課題を解決できるのではと考え、導入を決めました。

KIは使ってみての所感としては、「非常に簡単」「誰でも使えそう」でした。データ取り込みにはいくつか定型があり、外部データは、データ参照の形式を選ぶ形で簡単に取り込めます。

現在、サポート担当の方とは月次で会議をおこなっています。毎回何かしらの宿題が出て、それを次回までにこなすような形です。

自ら分析し、考え、改善する社内文化の定着をめざす

その他、KIの導入効果として挙げられることは?

数字が見える化したことで、課題への対策、解決方針の具体化、明確化が可能になりました。従来は、おそらくこうだろうという仮説に頼っている部分がありましたが、今は確かなデータが見えるので、数字をもとに、ここをこうしていこうという方針や意思決定ができます。

一例として、法人向け販売に特有のボリュームライセンス、提案サービスや単価の適正化があります。現在、営業担当者が10数人いますが、人それぞれ同じような場面でも提案するサービスや提示単価がちがう。その違いは何なのか、単価が高い担当者もあれば、そうでない人もいる。その中には新人もいて、その事情、状況も理解できる。また低単価なサービスを提案しているにせよ、契約自体はとれているわけで、一概に低単価であることが悪ともいえない。とにかく分析を通じて状況を知りながら、さまざまな軸で事象を切り分けて正しく捉え、どう全体を最適化していくか、そういう意識に変わってきました。

また提案サービス・単価の分析には俗説の検証という意味もある。関西や名古屋では提示単価やコスト要求が厳しいとか、そういう話が会話の中で出てくる場面があります。しかし、それは本当なのか、データをよく見れば、実はそこまで顕著な差異はなかったりもする。とにかくデータを通じ現実を見ていきたい。それが見える化だと考えています。

今はデータを通じ営業状況がガラス張りになり、各人の意識、行動も変わってきました。それこそ見積もりを出すとき、過去と類似したような場面で提案するケースでも、「今、お客様に最適なサービスや単価はどうか」、単純な過去の踏襲ではなく、データをもとに立ち止まってじっくり考える、という姿勢になった。やはり意識が変われば行動も変わります。

課題解決は、全方位で全部やりましょうといっても、なかなか手がつけられない。3つも4つもと言うと消化不良になる。そうでなく、まずここだけ何とかしよう、この1個だけやってくれればいい、それで今期はOKだ、のように絞った指示が可能になりました。

比較は分析の第一歩です。KIは前期と今期の結果を比較する機能が特によいですね。マトリックス上で、2つの項目を選んで、要因ツリー機能で比較し、深堀りをする。もし数字が下がっていれば、その要因となる最大値の項目が自動的に表示されたりして非常に便利です。ここまで便利だとは導入当初、想定していませんでした。分析の質や、思考のレベルが上がってきている実感があります。

社員がなにかを感じ、自らを変えるための説得材料として、数字には大きな力があります。まず営業部は、KIを活用し自分の、そして自社の売り上げがどう構成されているのか知り、もっと効率的に活動する、あるいはもっと代理店とよく話し合うなどし、自分で戦略を立てて、売り上げや利益を改善する。そして営業部だけでなく全ての部署で、常日頃から数字を意識して仕事をしていく、そんな意識づけ、企業文化を定着させていきたい。そのように構想しています。キーエンスには、私たちのそうした取り組みを、優れた技術、製品、サポートを通じて、支援いただくことを希望します。今後ともよろしくお願いします。

株式会社サムポローニア

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