高松青果株式会社

高松青果株式会社 取締役 営業部長 東原 克彦 氏、DX推進部 部長 平本 正 氏、営業部 第1グループ・DX推進部 係長 曽我部 独人 氏、第2グループ 部長 水井 祐子 氏、第3グループ 次長 佐藤 圭市 氏、第4グループ・地域振興室 部長 三芳 貴之 氏 に、KIを導入した経緯とその効果について詳しく聞きました。

「30分ごとにデータを更新し、それをもとに取引終了後すぐに話し合い、営業戦略を立てています。」

高松青果株式会社について

高松青果株式会社は昭和42年に香川県高松市中央卸売市場の開場と同時に開業した青果物卸売会社です。野菜や果物類を全国の農協や生産者から仕入れ、仲卸業者や小売業者、量販店に販売しています。現在は香川県のほか、広島や姫路など県外の流通企業にも直接納品しています。

創業 昭和41年
取扱高 110億円
従業員数 47名

※この事例に記述した数字・事実はすべて、事例取材当時に発表されていた事実に基づきます。数字の一部は概数で記述しています。

活用状況・課題・効果

活用状況

  • ・蓄積したデータは30分間隔で集計処理。KI上のデータは常に「直近のデータ(遅いときでも30分前)」に更新されている状態。
  • ・市場の取引業務が終わり、すべてのデータが固まる昼の12時半すぎに、データをもとに毎日グループミーティングを実施。
  • ・KIをいちばん使いこなしているのは59歳のベテラン社員。32型モニターを導入し、大画面にKIの分析結果を映し、マトリクスや要因ツリー機能を毎日活用。

KIへの評価、導入効果

  • ・KIと他のBIツールを併用。特定の切り口で、さっとデータを抽出し把握したい場合は必ずKIを活用。
  • ・KIはひとつの画面で完結し、クリックすれば知りたい情報がすぐに表示される、その素早さが魅力。
  • ・KIは戦略立案に即つながる「武器」ですね。

データを30分ごとに最新の状態に更新。業務に直接生かす。

高松青果ではKIをどう活用していますか?

現在、複数部門でKIを運用し、青果取引のデータを分析しています。

データ内容は、その日の青果物の入荷数量、取扱高、キロ単価などです。データは販売、仕入を終えた時点で入力し、蓄積したデータは30分間隔で集計処理を行なっています。つまりKI上のデータは常に「直近のデータ(遅いときでも30分前)」となります。

卸売業では瞬時の判断が重要になります。日次データを見ているだけでは事後確認の域を出ませんが、30分単位で更新されるデータなら意思決定を直接支援できます。

卸売の現場では、販売価格が決まってから、仕入価格の交渉が始まることも、珍しくありません。この時点のデータや状況を早期に把握することで、適切な仕入価格の判断が可能になります。

市場の業務が終わり、すべてのデータが固まる昼の12時半すぎに、毎日グループミーティングをおこなっています。担当者・品目・販売先ごとの結果などを見て、今後の対策を協議します。

KIでまずその日の概況を表示し、さらに詳しく把握したいときは要因ツリー機能により、販売、仕入に関するデータを、当日、前日まで、月単位などの時間軸により、入荷数量、取扱金額、キロ単価などの観点で集計表示できます。

たとえば「きゅうり」で500万円の売上があったとして、その際、販売先ごとにデータを一覧にすることも可能です。そのデータを見て、どこが弱いのか、それを補うために販売方法をどう変えていくべきかなどを、15分のミーティングで話し合います。

KIはひとつの画面で完結し、クリックすれば知りたい情報がすぐに表示される、その素早さが魅力です。たとえば「販売が進んでいない品目」など細かい項目もピンポイントで絞り込み表示できます。

いまKIと他のBIツールを併用していますが、特定の切り口でさっとデータを抽出、把握したい場合は、必ずKIを使います。他のBIツールで5分10分かかるところを、KIなら数十秒で見られるからです。

この他、役職者がKIのデータを追うことで、たとえば厳しい数値が表示されている場合などに、「このまま進めると採算が合わなくなるかもしれないから、もし仕入先との交渉がまだなら、一度相談してみて。」のようなアドバイスができます。

KIは、誰でも触ればすぐ使える、そんな簡単さを感じます。実は当社でKIをいちばん使いこなしているのは59歳のベテラン社員です。その人は32型の大型モニターを導入し、大画面にKIの分析結果を映し、マトリクスや要因ツリー機能を使いまくっています。そのモニターのそばにメンバーが集まり、『この数値ってどういうこと?』といったやり取りが交わされることもあります。

ちなみに当社では、現在グラフはあまり活用していません。社員のほとんどは、グラフや図表よりも「この取引はいくらだった」「昨対で〇〇%増だった」のような「数値での会話」を好む傾向があるからです。わざわざグラフを作ったとしても、結局は「あの項目の数値はいくらだった」という問いで堂々巡りになることもあります。逆説的な言い方になりますが、「グラフだとイメージが湧かない」ようです。とはいえグラフには、数値の差、項目ごとの割合分布が一目でわかるという利点があるので、今後はもっと使っていきたいと考えています。当社は、仕入先との会議に参加することもよくあります。そのとき、KIを使って自社の状況を説明し、さらに提案にまでつなげる、そんな環境を作っていきたいですね。

いまデータは30分単位で更新しているといいましたが、今後できればリアルタイムでの更新も目指しています。データは当社の業務にとってそれほど重要なものです。

KIの方向性と自社の方向性が一致していた。

KI導入の経緯を教えてください。

データを使った議論には従来から力を入れており、データ分析のツールには常に関心がありました。その中でキーエンスのWebセミナーに参加し、KIのことを知りました。セミナーで具体的な機能や活用事例を知る中で、興味を持ちました。

その後、各種製品を比較検討した結果、KIの視覚的な分かりやすさ、操作性の良さ、AIを活用した機能が当社の分析ニーズに合致していること、そしてデータドリブン経営を自ら実践しているキーエンスと関わること自体が、自分たちのデータ分析力の向上につながると期待できること、それらの理由により、KIの導入を決めました。

弱みを早期に補い強みをさらに伸ばして、数値を上積みする。

KIの導入効果について教えてください。

一番は営業利益に直結する改善があったことですね。数値が早期に分かれば、弱い部分も早期にわかります。わかったら、ただちにそこを強化し補っていく。逆にここは強いと分かった部分はさらに伸ばして数値を上積みします。

社員の意識も変わりました。中には弱い部分を指摘されたあと、「次の月末までに改善できます。なぜならば……」と逆に数値を使って反論する社員も現れるほどです。社員が自分で数値を見て、なにが悪いか自分で理解し自分で解決する、そのような企業文化を根付かせていきたいですね。

すべての機能を使う必要はない。

KI社内浸透のコツなどあればおきかせください。

結局のところ「やるだけだ」としか言いようがありません。動きを起こす。人を巻き込む。そのとき巻き込まれて苦しい思いをする人も出るかもしれませんが、とにかく進めていくしかない。KIについては、最初のうちは全部の機能を使おうとせず、10分の1でもOK、その機能の中でできることを最大限やる、くらいの意識でよいと思います。現在、当社ではおそらく機能の2割は使えていると思います。この割合はもっと増やしていきたいですね。

キーエンスのデータサイエンティストは、知識が豊富で何事にも詳しい。すごいですよね。電話で話していて「だったらWebでつないでサポートしましょうか」ということも頻繁にある。機動力を感じます。

KIは、戦略の「武器」。

KIは皆さんにとってどのような存在ですか?

営業の立場からいえば戦略立案に即つながる「武器」ですね。以前からBIを使うということは、つまり経験値が低い人に武器を与えることだと考えていました。実際、入社2年目の新人で、経験値の浅さをKIの分析で補っていっているような例もあります。

青果物卸売業はどうしても天候に左右される業種です。それだけに時宜に応じた臨機応変性、スピード感覚が重要です。この変化が当然の環境の中でどう計画を立て、達成していくか、その営業管理の手法を今後さらにキーエンスから学んでいきたいですね。引き続きよろしくお願いいたします。

高松青果株式会社

「30分ごとにデータを更新し、それをもとに取引終了後すぐに話し合い、営業戦略を立てています。」

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