パシフィックゴルフ マネージメント株式会社

パシフィックゴルフ マネージメント株式会社 事業推進本部 マーケティンググループ グループ長 吉田 法満 氏、営業推進部 価格戦略グループ マネージャー 鈴木 僚 氏、にKIを導入した経緯とその効果について詳しく聞きました。

「全国149の全ゴルフ場の営業データを、KIを使って分析しています」

パシフィックゴルフ マネージメント株式会社について

パシフィックゴルフ マネージメント株式会社は北海道から沖縄まで全国149のゴルフ場を運営し、その他、霊園、ホテル、サービスエリア飲食店などの事業も手掛けています。ゴルフ場運営企業としては日本有数の規模を誇り、男女プロゴルフツアー、男女メジャートーナメントを開催した有名ゴルフコースも運営しています。

創業 1986年
年商 962億6300万円(連結)
従業員数 1万70名(連結)

※この事例に記述した数字・事実はすべて、事例取材当時に発表されていた事実に基づきます。数字の一部は概数で記述しています。

活用状況・課題・効果

活用状況

  • ・KIを活用し全国149か所のゴルフ場の予約、来場、売り上げなど各種データに基づく顧客分析、営業分析、マーケティング施策の策定を実施
  • ・将来的にはデータに基づくダイナミックプライシングの半自動化も視野に

導入前の課題

  • ・従来のBIツールでは、分析アカウント数が少なく社内の活用には偏りがあった
  • ・基幹システムとのデータベース連携においていくつか問題点があった

KIへの評価、導入効果

  • ・従来のBIツールによる分析に比べ、基幹システムとのデータベース連携設計などが容易におこなえる
  • ・KI分析のための習熟工数が他のツールに比べ短い
  • ・149のゴルフ場データを一覧するとき、圧倒的にKIの方が見やすい
  • ・データを基に本部だけでなく、全国の現場での意思決定を実行している
  • ・若手スタッフが先輩社員に説明、提案するときも、データ分析の数値を使うことで、客観的に受け止められやすくなる

全国149のゴルフ場の営業分析のためにデータ分析を活用

現在、KIをどのように活用していますか?

当社ではKIを使った、全国149か所のゴルフ場の予約、来場、売り上げなど各種データに基づく顧客分析、営業分析、マーケティング施策の策定をおこなっています。 売り上げデータの内訳は、ゴルフのプレー料金、カート使用料、お食事代金、物販代金、ロッカー使用料など多岐に渡ります。これらのデータを、顧客集団ごとの統計的特徴を示すデモグラフィックデータに結び付け、対前年比、気候、気温との相関などに着目し分析します。

また年齢、居住地に応じてリードタイムをチャネルごとに把握したり、全国149か所のゴルフ場ごとの強みと弱み、時間帯、性別、年齢ごとの来場傾向を把握するなど、多角的なデータ分析をおこなっています。次年度の営業計画においてもKIからのデータを使って現場とやり取りして策定しています。将来的にはデータに基づくダイナミックプライシングの半自動化も視野に入れています。

この他、物販の分野では、仕入れ、在庫、販売の各データを分析し、適正在庫量や発注タイミングの判断に役立てています。

ゴルフ場の来場傾向の分析、顧客の声の抽出を迅速に

KI活用の内容をさらに詳しく教えてください。

KIによるインバウンドの集計、分析もおこなっています。従来は来場者数と売上のみ集計していましたが、今はチャネル、リードタイム、来場時間帯などを軸にした分析が可能です。

顧客の来場傾向はゴルフ場ごとに異なります。たとえば空港が近いゴルフ場なら、午後の遅い時間でも来場がありますが、空港から遠い場合、来場は午前中の早い時間帯に集中します。

従来の分析でわかるのは、このコースに何名入ってるという情報まででしたが、現在はこのコースの何時台、どの時間帯に何名入っているかまで詳しく分かります。今後はさらにデータ分析の深耕を進め、ゴルフ場の特性に合致した、最適の集客方法を展開していきたいですね。

この他、顧客のキャンセルへの対応、制御も営業課題のひとつですが、これについて上層部から「キャンセルに関するコメント、お客様の声を分析してほしい」と要望があったときも、KIのデータを分析、抽出することで、迅速に対応しています。

以前はシステム部門に「こういうデータを抽出してほしい」と依頼し、出てきたデータを担当者がExcelで懸命に分析するというやり方でしたが、いまは大幅に効率化され、分析の所要時間は体感として10分の1まで短縮されました。

KIを導入した当初は従来のBIツールと併用し、それから徐々にKIへと切り替えていきました。当初は本当にうまく切り替えていけるのかシステム部門、現場の双方に心配がありましたが、システム部門とキーエンスに直接会話してもらう、などこういった部分でもキーエンスからのサポートによって無事、着地できました。

BIとExcelによるかつての分析は単にデータを集計して表を作って終わり、のような感覚で、何のために分析しているのか、その分析結果をどう行動につなげていくのか、その認識が不十分でしたが、KI導入後は意識変革も進み、報告スピードに加え意思決定までのスピードが大幅に向上しました。

この他、KIの導入により会議のありかたも変わりました。

会議のあり方、若手の提案の受け入れられ方に変化

会議のあり方が変わったとは具体的には?

従来の営業会議は、全国から出張して一か所に集まって実施していましたが、今はオンライン会議が主流です。実はオンライン会議では、Excelの小さい画面よりKIのグラフや要因ツリーのほうが使い勝手がよい。遠隔地からでも全体を視覚的に理解できます。

149拠点のゴルフ場のデータを一覧化するとき、紙やExcelより圧倒的にKIの方が見やすい。紙ならば最大A3に印刷したとしても、そこに全149ゴルフ場のデータがびっしり書かれているわけで、字が小さく、非常に読みにくい。

一方、KIならまず要因ツリーを使って、まず全国ゴルフ場、それからプルダウンして東日本、西日本、さらにエリアごとに追っていき、最後は個別のゴルフ場のデータを見る。これが1つの画面でできます。この方が全体傾向の理解と個別詳細の把握、その両方が楽にかつ正確にこなせます。

会議資料をExcelからKIに切り替えるとき、当初は懸念、抵抗感の声がありましたが、会議で実際に画面を見せたところ、案外すんなり受け入れられました。

クレーム管理についても同様で、たとえば10人のうち3人からクレームがあったとして、それが具体的にどういうクレーム内容だったのか上層部に聞かれたときでも、KIなら、その3人をクリックするだけで実際のコメント内容が出てきます。では「クレームでない好評の意見はどうなのか」と聞かれたときも、同じようにただちにピンポイント表示できます。

従来はすべてのコメントを印刷し、まとめて渡し、その上でこちらがいいコメント、こちらが悪いコメントのように手でより分けて示していました。そのころから見れば随分と進歩しているという実感があります。

会議の場だけでなく、たとえば「今月の数字がしまったから、データを作っておいて」など依頼されたときも、まず「わかりました」と答え、翌日には「できました」と提出できます。このスピード感には驚きの反応がありました。

いまKIは本社だけでなく、ゴルフ場の現場でも活用が浸透してきました。たとえば北海道のゴルフ場では、従来は、道内からの来場者という軸で調査していたのを、現在は市区町村ごと男女ごとの構成比まで細分化してデータ分析し、その結果をもとにどの市区町村に注力していくべきか模索しています。データ自体は各ゴルフ場にすでに蓄積されており、それが数値化、可視化していけるのが大きいですね。

本部からゴルフ場の現場への提案も、これまでは経験や勘に頼って立案していたところを、今は数値にもとづき提案できます。やはり数字を出した方が説明するときの納得度が高く、現場にすぐ動いてもらえます。

また数字を使うことで、若いスタッフが先輩社員に説明、提案するとき、客観的に受け止められやすくなるという効果も出ています。

KIも導入当初は、使いこなせているのは数名程度でしたが、今は20名以上が、業務中にKIの画面をPCで見ており、かなり社内に浸透してきたと実感しています。

KIはExcelの延長線上で簡単に使えることが魅力

分析ツールとしてのKIへの評価をお聞かせください。

KIは簡単に使えるのが魅力です。こうした分析ツールは、何らかの有料トレーニングを受講して操作方法を覚えたり、あるいは動画コンテンツなど一生懸命見て勉強したりなどが必要になりがちですが、KIは直感的に操作が可能なので、そうした手間は不要です。KIサクセスサイトでの操作ガイドや、キーエンス社のデータサイエンティストのサポートにも大変助けられており、Excelでピボットテーブルを使ったことがある人にとっては、その延長線上の感覚で操作できるでしょう。

データ同士の結び付けも、視覚的におこなえて簡単です。計算式の説明が書かれているのも良い。こういう時こういうKI 導⼊事例計算式を入れれば、こういう結果が出る、その関数を選ぶならaに何を入れbに何を入れれば、こういう結果になる、などの説明が簡易表示されます。だから関数の内容をちょっと忘れたときでも、説明を見れば、そうだそうだと思い出して正しい数字が入れられます。

当社はもともと数字を好む企業文化があり、従来のBIツールでは、分析アカウント数が少なく社内の活用には偏りがあり、基幹システムとのデータベース連携においてもいくつか問題点がありました。利用していたこのBIツールを刷新する必要となり、KIを含むいくつかのツールやサービスと比較検討した結果、KIの採用に至りました。KIは分析能力が高いことに加え、トレーニングやサポート支援内容が充実している点、特別な知見や素養がなくても直感的に操作ができる優れたUIである点が、本社および全国149か所で使う上で魅力的でした。

KIは「営業戦略の相棒」

パシフィックゴルフ マネージメントにとってKIはどんな存在ですか?

KIは「営業戦略の相棒」のような存在です。中には1日4時間以上、業務時間の半分以上でKIを使って仕事をしている社員もいます。今後は営業マーケティングだけでなく、物販、人事、ゴルフ場オペレーションなど他業務での活用も検討しています。

KIはやはりサポートの手厚さ、システムそのものの優秀さが大きな魅力です。今後は社内での活用をさらに推進し、他人が作った資料を見るだけでなく、疑問を持った社員が自分でどんどん深堀するようにし、それをアクションにつなげる、そんな企業文化を醸成していきたいですね。

パシフィックゴルフ マネージメント株式会社

「全国149の全ゴルフ場の営業データを、KIを使って分析しています」

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