株式会社中京銀⾏

株式会社中京銀⾏ 取締役執⾏役員 営業企画部 部⻑ 平塚 順⼦氏、次⻑兼営業開発グループ長 明⽥ 智司氏にKIを導⼊した経緯とその効果について詳しく聞きました。

「データサイエンティストによるサポートがある、それが導入の決め手でした」

株式会社中京銀⾏

株式会社中京銀⾏(以下、中京銀⾏)は愛知県名古屋市に本店を置く第⼆地⽅銀⾏です。

創業 1943年
従業員数 1,109名
店舗数 87ヵ店

※この事例に記述した数字・事実はすべて、事例取材当時に発表されていた事実に基づきます。数字の一部は概数で記述しています。

KIの活⽤⽬的

中京銀⾏では、KIをどう活⽤していますか。

中京銀⾏では、KIによるデータ分析を使って、個⼈向け、法⼈向けの営業の改善に取り組んでいます。本⽇は主に、私たちが所属する営業企画部の中の個人のお客さま向け商品・サービスでの取り組みについてお話いたします。

個人のお客さま向け商品・サービスでは、⼀般個⼈向けの資産運⽤、そして住宅ローン、カードローン、マイカーローン、教育ローンなどを扱っています。皆様の⽣活の中で、まとまったお⾦が必要になるとき、その⽤⽴てをお⼿伝いするための⾦融サービスです。KIの活⽤⽬的は⼤きく「営業企画の顧客最適化」「営業計画の根拠の補強」の2つに分かれます。

「営業企画の顧客最適化」

KIは主に、営業部⾨内の企画担当者が使っていくことになります。分析対象となるデータは、「預⾦残⾼など資産推移情報」「性別、住所、勤務先種別など属性情報」「渉外活動記録、Webサイトログなど顧客接触情報」です。これらを分析することで、取り扱っている⾦融商品それぞれについて「それに関⼼を持っていただけそうな顧客層」「関⼼を持っていただけそうな時期」を把握し、より顧客本位の営業活動を展開したいと考えています。

「営業計画の根拠の補強」

部内で⽴案する各種営業施策、企画について、なぜそれをおこなうべきなのかという根拠を、データ分析を通じて得ていきます。今年度は、当⾏の第18次中期経営計画の初年度です。同計画では「金融機能を有する地域貢献型コンサルティング会社」を標ぼうしており、従来にない視点で新しい施策・企画を実施していきます。そのとき、なぜその計画を実施するべきなのかの根拠を、⾏内データ、公開データの分析を通じて補強していきます。

導⼊前の課題

KI導⼊前の課題をお聞かせください。

以前、企画の仕事をしていた時に感じていたのは「誰に向けての企画なのかハッキリ⾒えない」というもどかしさでした。何となく広く全般的に「個⼈のお客さま」を対象にしている。だから企画がぼんやりする。ダイレクトメールやテレマーケティングをおこなっても結果は冴えない。無駄打ちが多くなる。

現在、地⽅銀⾏は、⻑期的な低⾦利傾向を始めとする市場環境の変化により、事業の前提状況が厳しさを増しています。その環境下ではコスト減が重要であり、「無駄打ち」は最⼩にする必要性がますます高まっています。

また最近はコロナ禍の影響で、お客さまと対⾯できる機会が減少しています。対⾯での商談は貴重な機会であり、その好機にふさわしい最適の提案をする必要がある。従来の、数打てば当たる式の低確率の営業は成⽴しません。それは現場にとっても、⾮効率と疲弊につながります。

こちらの「⾮効率」は実はお客さまにとっても、不必要な商品が案内されている、良くない状態といえます。また同じお客さまでも時期により、その商品に関⼼がある時とそうでない時がある。その時節要素もデータ分析を通じて把握していきたい。理想的には、その商品に関⼼があるお客様がそれを気にしている、まさにその時期に商品の案内がいくようでありたい。お客さまから「ちょうど良かった」と感じていただける、そんな⾼品質の営業を実現したいと考えています。

銀⾏が他の業種に⽐べて強みとなるのは、個⼈、法⼈を問わず、「お客さまのお⾦の動きが時系列で直接わかること」です。これは冷静に考えれば、他の業界にない、強い優位点です。しかし従来は、その強みを⼗分に活かし切れているとはいえなかった。KIを通じてこの「銀⾏特有のビッグデータ」を解析し、強みを⽣かした営業展開をしたいとも考えました。

そんな課題意識があったとき、キーエンスがデータ分析ツールを出していることを知りました。関⼼があったので、さっそくデモを⾒ました。

導⼊前の懸念

デモを⾒ての印象はいかがでしたか。

まず操作の容易さに⽬を⾒張りました。それまでの私には、データ分析とは重厚⻑⼤な、⾏内でも専⾨職の⼈にしかできない⼤仕事という先⼊観があったのです。それがマウスでドラッグ&ドロップする感覚で、スッとできている。⼿軽さに驚きました。
しかし感⼼する⼀⽅で、懸念も頭をよぎりました。デモだからキレイに進⾏しているけれど、現実に本当にここまで上⼿く⾏くのか。また、良い分析をおこなうには、それに先⽴ち「良いデータ」を揃える必要がありますが、⾏内にあるのは数万〜数⼗万件の⼤規模データから数百件程度の⼩データまで不揃いなものであり、良い形とはいえない。その状態で、本当に結果が出せるのかと。

とはいえKIの基礎性能の優秀さはよく理解できましたし、将来の銀⾏業務でデータ分析が不可⽋になることも間違いない。⾃分だけで逡巡していても仕⽅ないので、他の営業部⾨の企画担当者なども交え、再びデモを⾒せてもらうことにしました。

他部⾨の反応

他部⾨のデモへの反応はどうでしたか。

ほぼ私たちと同じで、強い関⼼を持つと同時に⼾惑いも感じていました。やはりKIのような⾼速・⼿軽な分析は、みな、それまで⾒たことがなく、すごいね、これができたら良いね、という良い反応があった。しかし⼀⽅では、本当にこんなに上⼿くいくのだろうか、⾃分たちはデータ分析の専⾨家ではないし、その⾃分たちが使ってここまで⾃由⾃在に分析できるのだろうかという、そんな懸念も感じられました。

その後、検討が進み、役員にデモを⾒せたときも、やはり同じ反応で、「確かにデータ分析は必要だ。製品が良いのもわかった。だが本当に現業部⾨で使いこなしていけるのか、その点はよく精査、検討するように」という旨の論評でした。

KIは本当に現場で使いこなせるツールなのか?この懸念を乗り越える好材料となったのが、KIに付属する「データサイエンティストによるサポート」です。

その懸念をどう解消したか

「データサイエンティストによるサポートが導⼊決定の好材料となった」とは具体的には?

「⾃分たちが本当に使いこなせるのか」といっても、それをいくら考えたところで答えは出ません。どこかで思い切って、⾛り出すしかない。しかし、その時に伴⾛してくれる上級者がほしい。実際にデータ分析を始めれば、予期しないこと、教科書通りにいかないことが必ず起きる。その時、その問題を具体的に解決するための⽀援が必要です。

キーエンスのデータサイエンティストによるサポートは、単なる⼀般論の研修や、ツールの使いこなしサポートのような平板な⽀援とは違い、具体的に⽬の前にある「不揃いなデータ」を使って、そこから有⽤な分析を編み出していく、そんな「実践的な⽀援」であるとわかりました。このサポートの存在は、導⼊を決定する上で、⼤きな後押しとなりました。

こうしてKIの導⼊が決定し、活⽤を開始しました。

使い始めての気づき

使い始めた現時点での気づきを教えてください。

まず「ツールを使えば、通時的な分析が可能になる。時系列が追える」と感じました。顧客データを絞り込むこと、それ⾃体は、KIを導⼊する前にも何度か⾏内で、⼈の⼿でおこないました。しかしその分析には「時間軸」の観点がなかった。1⼈の同じお客さまでも、時間の流れの中で、その商品への適性・嗜好が変化していく。そうした「⻑期間のデータ推移から、時間軸に沿った傾向をつかみとる分析」は、従来はできていなかった。しかしこれからはKIを使って着⼿できます。

私たちのデータ活⽤の取り組みはまだ始まったばかりですが、まずは当⾯、⼩さくとも成功例を積み上げていきたい。野球に例えれば、とにかく⼀本でもシングルヒットを打ち、さっさと⼀塁に出る。これを実現し、分析ツール導⼊の投資対効果を社内に納得してもらい、その上で中⻑期的な課題にもじっくり取り組んでいきたい。この「早期のシングルヒット」を実現するためにも、やはりデータサイエンティストの⽀援が必要になります。期待しています。

中京銀⾏は、引き続き地域のお客さまに選ばれる銀⾏であり続けるべく企業価値を⾼めていきます。キーエンスにはそうした弊⾏の取り組みを優れた技術、製品、サポートを通じて継続⽀援いただくことを希望します。今後ともよろしくお願いします。

株式会社中京銀⾏

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