KIは、ベネッセグループ向けのフルフィルメント事業と、人材紹介事業の2分野で活用しており、現在、社内約80名がKIを参照しています。
まずフルフィルメント事業。当社では、進研ゼミなどベネッセの教育事業に関し、教材などの梱包、発送を請け負っています。KIのAFE(機械学習)機能を使って、教材発送の受注予測、在庫管理の精緻化をおこないます。最終的には教材製造側のベネッセに向けて、生産量そのものを提案できるところまで分析を精緻化していければと考えています。
発送に際し、余った教材製品は、最終的に廃棄しますが、その処分費用がおよそ1億円にも及んでいます。データ分析を通じ商品廃棄の抑制を図ります。
出荷頻度が高いアイテムは出荷動線に近い場所に配置する、あるいは在庫の持ち方自体を改善して出荷効率を上げる、あるいはエリアを圧縮するなどの施策を実施していきます。
ABC分析の基礎、シグマ分析、構成率で考えるわけですが、たとえば100アイテムあって、その中で各アイテムが何番目に位置するのか見出し、まず上位アイテム、構成率が高い部分をリスト化します。さらにそのリストをタブレットなどに取り込み、現場に持ち込んでアイテムを分別するなどして分析結果を施策化します。分析してそれで終わり、ではなく現場行動の改善に結び付けることが非常に重要だと考えています。
業務の工数管理にもデータ分析を活用します。従来から、各業務の開始・完了ごとに記録をとるなどしてデータを蓄積していましたが、このビッグデータをKIで分析し、要員配置に反映するなどして工数を最適化します。
この他、発送物の封入に際し、この回は5人を要し、あの回は8人を要した、などの形で難易度ごとの必要人数を記録しています。このデータを分析し、新たな封入業務が発生した時、それに最適な人数を導出、配置し、人員の余剰配置を防いでいきます。
資料の未着・誤着の管理にも取り組みます。教材などを送付し、それが何らかの理由によりお客様に届かなかった状態のことを「未誤着」と呼びます。未誤着が起きると、お客様からコールセンターへ問い合わせが入りますが、この対応の生データが毎月2万件、蓄積されています。これをKIで分析し、オペレーションの改善につなげます。






