軸受(ベアリング)の寸法を測定する

軸受(ベアリング)には、外径や内径・厚さ、玉(ボール)やニードル(ころ)と外輪・内輪との隙間などの測定箇所があります。軸受(ベアリング)の測定では、これらが規定の値であることを確認します。

軸受の外径や内径・厚さは、以下のように印字されていたり、各製造メーカーが寸法表として公開しています。軸受の測定では、測定する軸受が公開されている値どおりの寸法であるかを計測します。

軸受サイズの印字例
軸受サイズの印字例
(内径×外径×厚さ)

ノギス/マイクロメーターによる測定

外径または内径を4~8等分しながら2点間測定して最大値と最小値を確認し、その差を2で割って算出した数値が測定値です。測定に必要な器具はノギスまたはマイクロメーターだけなので、場所を選ばず手軽に測定できます。

一方、2点間測定の平均値なので、精度に限界があります。また、マイクロメーター測定端子の当て方の違いなど、測定者よる偏差が発生する恐れもあります。さらに、取得したデータを解析する場合は、データをコンピュータに入力するなどの作業が必要になります。

マイクロメーターによる測定
マイクロメーターによる測定
A:軸受
マイクロメーターによる測定
  1. a:対象物
  2. b:マイクロメーター測定端子
Dn = \frac{(Dmax - Dmin)}{2}
  • Dmax:最大値
  • Dmin:最小値

接触式輪郭測定器による測定

接触式輪郭形状測定器は、変位計の一種です。

測定物の表面を触針してトレースすることで、表面輪郭の形状を計測する測定器です。測定したデータは保存することができ、計算処理により寸法や座標の算出などの解析も可能です。

円周上の形状を自動で測定する機能や、円筒形の測定物の複数断面箇所を自動で連続測定する機能、さらに設計値と測定値を比較解析する機能を備えた機種もあります。なお、接触式の外径測定器も同じ仕組みで測定します。

一方で、自動とはいえ測定箇所に比例して測定時間が増えます。また、接触式であるため測定圧による測定値の誤差に対する配慮が必要です。

接触式輪郭測定器による測定
A:任意の測定位置

同軸度ゲージによる測定

同軸度ゲージは、軸受の同軸度を測定するために、測定する軸受に合わせて作成した確認用のピンゲージです。

工程内での検査や受入検査など、その場ですぐに測定できる手軽さがメリットです。

ただし、測定対象に合わせて作られているため、対象以外のサイズの軸受は検査できません。

同軸度ゲージによる測定

画像寸法測定器による測定

画像寸法測定器は、測定対象物をイメージセンサーで捉え、そのデータを画像処理し各部の測定値を算出・表示する非接触測定器です。

照明用のLEDや受光レンズ、撮像素子から画像処理に至るまで測定に適した工夫が施されていて、位置決めやピント合わせなど、測定者の技量による計測誤差はありません。また、操作方法も特別な習熟は必要ないよう配慮されています。

外径や内径の寸法はもちろん、真円度・同心度など、ベアリングの精度管理に必要な測定を一度の操作で測定できます。

軸受(ベアリング)の測定
軸受(ベアリング)の測定

イチから学ぶ機械要素 トップへ戻る