エコロシティ株式会社

エコロシティ株式会社 デジタル戦略本部 ゼネラルマネージャー 新井 元気 氏に、KIを導入した経緯とその効果について詳しく聞きました。

「KIで営業状況のダッシュボードを構築。全社員が同じ数字、同じ指標を共有しています」

「KIで営業状況のダッシュボードを構築。
全社員が同じ数字、同じ指標を共有しています」

エコロシティ株式会社

エコロシティ株式会社は時間貸し駐車場『エコロパーク』の運営管理をはじめ、月極駐車場の運営・受託業務などを事業領域としています。現在、全国で5,050件の駐車場を展開し、管理台数は38,138台にのぼります。拠点数においては全国第3位の規模を誇り、特にマンション駐車場の開発に強みを持っています。

創業 1996年2月
年商 130億円
従業員数 168名

※この事例に記述した数字・事実はすべて、事例取材当時に発表されていた事実に基づきます。数字の一部は概数で記述しています。

活用状況・課題・効果

活用状況

  • ・営業部、フィールドマーケティング部、工事部など現場部門向けにダッシュボードを作成し、業務データを可視化
  • ・要因ツリー機能を活用し、自社運営の駐車場を開設年度別、拠点別、エリア別に分析

導入前の課題

  • ・データ集計に多くの時間を要しており、課題の根本原因の特定や深堀りが難しく、本質的な改善につながらなかった

KIへの評価、導入効果

  • ・数値集計など毎月約300時間の時短を実現
  • ・既存の駐車場において、駐車件数・稼働率・客単価の各指標で過去最高のパフォーマンスを記録
  • ・社員が一つのダッシュボードを共有すること、それが共通の視点、共通の指標につながった

KIで現場向けにダッシュボードを構築し、業務データを可視化

エコロシティでは、KIをどのように活用していますか?

エコロシティでは、KIを営業部、フィールドマーケティング部、工事部などの現場部門向けに活用し、ダッシュボードを構築して業務データを可視化しています。

特に、駐車場の市場調査や価格設定を担当するフィールドマーケティング部では、分析業務にも積極的に活用しています。
たとえば、要因ツリー機能を用い、自社運営の駐車場を開設年度別・エリア別・拠点別などさまざまな切り口で分析し、変動の要因や稼働率の傾向を深掘りしています。

現在、社内では約60名がKIを活用しており、現場主導によるデータ活用が着実に浸透しています。

データ分析を通じ、価格設定をさらに精密に

フィールドマーケティング部では具体的にどう活用していますか?

従来、駐車場の料金設定は経験や感覚に頼る部分が多くありましたが、現在はデータに基づく客観的で精緻な価格設定をおこなうようになりました。

駐車場経営は、競合の出店・撤退、周辺での建設工事、有名施設の開業といった外部環境の影響を大きく受けます。こうした要因により、稼働率や駐車件数が大きく変動することがあります。

そのような場面ではKIを使ってデータを分析し、利用が増えている場合には収益の最大化、減少傾向にある場合には損失の最小化を目的として、価格設定を含めた各種施策を講じています。

KIによる各種指標の予実管理

営業部ではどのように活用していますか?

営業部では、日々 SFAに入力されたデータをもとにKIを活用し、予実管理をおこなっています。特に、顧客接触回数や 提案件数といった指標に注目しており、ダッシュボードを見ることで、自分の進捗を他メンバーと比較することも可能です。 このように、データの可視化が日報の代替としての役割も果たしています。

ダッシュボードでは、売上や予実対比といった速報値を表示しています。駐車場の運営では、開設当初から安定して100%の売上を維持することは稀で、初月は40%、翌月は80%といったように、徐々に売上が立ち上がっていくのが一般的です。こうした前提を踏まえ、営業担当ごとに残り半年間でどの程度の売上が見込めるかを把握し、あわせて駐車場ごとの予実対比もおこなっています。

SFAツール単体でも営業活動の可視化は可能ですが、当社の環境ではそれを駐車場の売上と直接結びつけて分析することができません。社員の行動変容や業績向上につながる施策を講じるには、複数のデータベースをKIに集約し、ダッシュボード形式で直感的に把握できる仕組みのほうが、より効果的であると感じています。

より本質的な分析をおこなうためにKIを導入

今回のKI導入の経緯を教えてください。

以前はデータ集計に多くの時間を要しており、十分な分析時間が確保できていませんでした。そのため課題、問題を見つけた場合でも、その根本原因の特定、深堀りが難しく、本質的な要因が見出せず、結果として表面的な対策にとどまり、結局、状況の改善につながらない、期待した効果が得られないといったことがありました。

そんな課題感を感じていたとき、展示会を通じてKIのことを知りました。その後、説明を聞き、今ある課題に対してKIによって解決できる期待感のもと、経営層へ説明の上、導入に至りました。

ダッシュボードの共有により、共通の視点、指標を持つことが可能に

KIの導入効果について教えてください。

KI導入前は数値集計に関する業務で月間3名、220時間を要していました。これが導入後は90時間に低減されました。またこの他の効率化分を含めれば時短の全体量は300時間に及ぶと試算しています。

価格設定においても、かつては経験や勘に頼る場面が多くありましたが、現在は可視化されたデータをもとに、「この基準を超えたら見直す」といった客観的な判断基準をもって対応できるようになりました。その結果、既存の駐車場では、駐車件数・稼働率・客単価などがいずれも過去最高水準を記録しています。

また、以前は月次の集計が締まってからようやく気づいていた変化を、今では日次で把握できるようになり、現場の動きや対応サイクルも目に見えてスピードアップしました。

ダッシュボード上では、エンドユーザーからの問い合わせや未精算での退場などもアラート形式で確認できます。精算機メーカやコールセンターなどからも同様の情報は取得可能ですが、現場単位での閲覧にとどまり、全体を俯瞰することはできません。KIでそれらの情報を集約・可視化することで、「昨日こういうことが起きた。では今日はこう対応しよう」といった迅速な判断・対応が可能になりました。

社員が一つのダッシュボードを共有すること、それが共通の視点、共通の指標につながっています。ダッシュボードを見ることはすでに社員の日常になっています。この認識の共通化こそが、社員の具体的な行動変化や、業績に直結するものと感じています。

ダッシュボードをさらに進化させるために

今後の展開について教えてください。

今後は、現場のニーズをより丁寧にくみ取りながら、ダッシュボードをさらに進化させていきたいと考えています。ただし、要望を詰め込みすぎると情報過多になり、使いづらいダッシュボードになってしまうおそれもあります。

重要なのは、「現場が何を見たいか」ではなく、「それを見て現場が何をしたいのか」に着目することです。今後もキーエンスにはそうした当社の取り組みを優れた技術、製品、サポートを通じて支援いただきたいと考えています。

エコロシティ株式会社

エコロシティ株式会社

「KIで営業状況のダッシュボードを構築。全社員が同じ数字、同じ指標を共有しています」

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