エムエスティ保険サービス株式会社

エムエスティ保険サービス株式会社 代表取締役社⾧ 村上 敦士氏、企画部DX推進担当 今 拓弥氏、石橋 宏之氏、片岡 賢司氏に、KIの導入と自社事業のDXについて詳しく聞きました。

「自社事業をDXするための新組織を発足させました。中核ツールはKIです」

エムエスティ保険サービス株式会社について

エムエスティ保険サービス株式会社は、国内有数の取扱規模を持つ損害保険・生命保険代理店です。

従業員数 916名
設立 2006年
前身企業の創立 1947年

※この事例に記述した数字・事実はすべて、事例取材当時に発表されていた事実に基づきます。数字の一部は概数で記述しています。

自社DXの中核ツールとして、KIを活用

エムエスティ保険サービス(以下MST)では、KIをどう活用していますか?

MSTは今後、自社ビジネスのDXを強く推進します。KIはその活動の中核となるツールです。
DX推進活動は元営業部の私たち3名が、1年前、社⾧に「提言」する形で始めました。この10月から「企画部DX推進担当(以下DX推進部門)」という形で組織が成立し、私たちも「営業との兼務」から解かれ、DX推進に専念することになりました。DXを必ず成功させる必要があります。

なぜDXなのか?

村上社⾧にお伺いします。3名の「提言」を受け入れ、DX推進部門を組織化するに至る経緯、背景を教えてください。

現在、日本全体でDXが「大きなうねり」となっています。これは保険仲介業の私たちには「危機であり、好機である」といえます。

まず「危機」という観点。現在、あらゆる業界でDXの進展により「仲介業」の存在感が低下、あるいは形を変えています。たとえば旅行業界はどうでしょう。かつて宿泊先や航空券の予約、手配は、伝統的な旅行代理店という仲介会社に頼むのが一般的でした。しかし、今は個人がネットを使って、直接、または従来とは違うモデルの代理店を通して手配できます。

これと同じ現象は保険の仲介業にも必ず起きる。いや、すでに起きつつあります。これはこれまでのやり方に固執していれば、事業基盤が崩壊するかもしれない「危機」です。

一方で、それは同時に「好機」ともいえます。たとえばコンピュータ。今はハードウェアよりソフトウェアの方が、収益を上げるドライバーです。これと同じようなことが保険でも実現できると考えています。

保険という「商品(ハードウェア)」は保険会社が作る。ここで我々が、データ分析やAIを使って顧客の課題やニーズを把握し、最適の提案をする。そんな「ソフトウェア」としての価値、他社にない強みを確立すれば、今以上に成⾧できます。つまり「好機」です。

次に、業務効率化の「のびしろ」。そもそも保険は紙が多い業界です。これを効率化したい。社内からは「保険会社が変わらなければ、代理店側から何もできない」という声もあります。だが本当にそうか。確かにそういう側面もありますが、自分たちが勝手に慣習と決めつけ、それを「業務上の必然」と呼んでいる、そんな部分もあるのではないのか。DXを通じ、仕事のあり方を根本から見直せば、紙はもっと減らせ、作業時間を短縮できます。その分を「お客さまのために何ができるかを考え準備する」という本質的な活動に使っていきたい。今、紙が多いのは、その分合理化の「のびしろ」が大きいともいえます。

最後に「社内の意識改革」。私は前職の銀行で、フィンテックの部門も担当していました。金融サービスは変わっていく。なのに過去の成功体験にこだわり、混濁した意識のまま、本当に仲介会社として生き残っていけるのか。我々は変わらなければならない。前職での経験も踏まえ、「変わる」ことを円滑に進めるための起爆剤としてDX。これは、何か秩序だった計画を立てて、順を追って積み上げる性質の話ではない。失敗はつきもの。いや、失敗していないのは、つまり「挑戦していない」ということであり、その方が危ない。経営者として、明らかにリスク過大な時は手綱を締めるが、基本的には多少の失敗は織り込んだ上で、組織を組み、予算をつけていく。そうやって、社内を変えていきたいと考えています。

・・・などと1人で構想を抱いていた時、偶然にも、期末の納会で彼ら3人が「DXを推進したい」と提案してきたのです。これはもう、渡りに船というか、飛んで火に入る夏の虫というか(笑)。彼らの積極行動のおかげで人選の手間が省けました。さっそく活動計画をまとめてもらい、その上でDX推進部門を組織化したわけです。

なぜ社⾧に「提案」したのか?

片岡様、今様、石橋様にお伺いします。なぜ社⾧への「提案」という思い切った行動に出たのですか?

片岡 賢司 氏

石橋氏: 契機となったのは、片岡さんが病気で1年間、休職したあとの、快気祝いの席です。

片岡氏: 思い出しますね。あれは新宿地下街の居酒屋でした。3人でビールを飲んで、未来に関して語り合った。私は1年の休職の間、闘病を支えてくれた会社の方々に「恩義」を感じ、その恩義は会社を良くすることで返したいと思っていました。では具体的にどうするか。話し込むうち、「お客様に真に価値提供をする“新たなこと”を始めよう」という結論になりました。

石橋氏: 失敗を丁寧になくそうとする「几帳面さ」が地道に作り上げてきた当社の強みの一つであり、お客様からいただく信頼に繋がっている面もあるかと思います。一方で、それが前例主義やスピード感よりも社内調整を優先する風土、「チャレンジしない」カルチャーを生み出したのも事実です。変化の激しい非連続の時代において、土台となるそのカルチャーを変えなくては、事業の存続すら危うい。そのために社会を席巻している「DX」の波に乗る。そのタイミングは今しかない。そう思いました。

今氏: 私は⾧い間、「保険会社の商品を、銀行からご紹介いただいたお客様に販売する。そこに果たして専門性があるのか」と疑問を感じていました。とはいえ、それをどう改善するかと言われれば、「教育・研修」ぐらいしか浮かばなかった。しかし、それでは従来の延⾧線上でしかない。やはり流れを断ち切るためには、DXしかない、と思いました。

石橋氏: とはいえ、こういう話はその場では盛り上がっても、翌日には立ち消えになりやすいものです。ただ、このときは3人とも熱気が消えなかった。それから海外・国内の金融サービス、デジタルトレンドなど調査を開始。また経営層、現場社員が一丸となって前向きに取り組む必要性を強く感じ、まず社⾧に提案することを決めました。期末の納会時に「お話ししたいことがあります。別途お時間をください。」と社⾧に伝え、後日、社⾧室でプレゼンし、GOサインをいただく運びとなりました。

KI導入の経緯

社⾧からGOが出たあと、何をしたのですか?

DX推進にあたり、データ活用は必須の手段となるので、関連書籍を読み、セミナーなどで情報収集していましたが、その過程で、キーエンスと出会いました。キーエンスは圧倒的な営業力があり、データをフル活用している会社というのは有名な話だと思いますが、そんなキーエンスが開発した分析ツールということで、大きな期待を抱き、デモを見ることにしました。

デモを見ての感想はいかがでしたか?

片岡氏: 私にとって保険営業とは「ピープルビジネス」だと思っています。人間力・専門知識・コンサルスキル・交渉力を重視するタイプです。それでもデータ分析には関心があった。

デモを見ての感想はいかがでしたか?

石橋 宏之 氏

片岡氏: デモを見て、率直に「すごい」と感じました。キーエンスのデータ分析ツールというので、どれほど複雑で、難解なものかと思っていたら、私でも使えるユーザーフレンドリーな設計で驚きました。

今氏: 私はキーエンスの営業力、コンサルティング力を少しでも社内に取り入れたいと思いました。KIの分析ツールとしての基礎性能と、使いやすさも、デモを見て完全に納得しました。

石橋氏: 私はKI以外の分析ツールのデモも複数見ていましたが、どれも難解で操作の習得に多大な時間を要すると感じていました。しかし、KIは、さすが実際のビジネスで結果を出しているキーエンスが作り上げられたツールだけあって、営業部門のニーズに応えるよう設計されていました。操作画面も洗練されており、触りたくなる。使いこむうちに、仮説が次々、浮かび上がる。これは 確実に良いと感じました。

今後の期待

導入前に「懸念」はありましたか?

今 拓弥 氏

懸念はありませんでしたが、「自分たちのような素人が、いきなり高度なツールを導入していいのかな?」という「遠慮」のようなものは感じました。まずは、エクセルなどのツールでデータ分析の基礎力をつける、それから高度なツールに進む、それがスジではないかと思いました。ただKIは、操作は簡単なものの、高度な分析ができるツールでした。
また、キーエンスのデータサイエンティストの方が、キーエンスのデータ活用のノウハウを注入してくれる期待感もありました。そもそも目的は「お客様から真に必要とされ続け、価値を提供し続けるための変革」であり、そのためのデータ分析です。別に、データ分析名人を目指すわけではない。これはもう、さっさとKIを活用し、DXを前に進めた方が早いと思い切りました。

今後の展開を教えてください。

まずは、業務処理の効率化、業務プロセスの抜本的改革、経営データの可視化によるスピード経営・意思決定などから手がけていきます。組織はまだ始まったばかり、すべてはこれからですが、KIを使ったDXの推進、社内カルチャーの改革、必ず成し遂げます。

エムエスティ保険サービス株式会社

「自社事業をDXするための新組織を発足させました。中核ツールはKIです」

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