2次元コード2次元コード登場の背景
バーコードは、スーパーやコンビニエンスストアで活用されているPOSシステムに始まり、製造業での製造ミス防止、生産指示、また、企業間の受発注管理、近年では、病院での医療過誤防止など、様々な分野で広く活用されてきました。バーコードが普及し、便利さが広く認識されるに伴い、更に便利に活用したいというニーズが出てきました。「もっと情報量を多くして、伝票の内容すべてをバーコードにしたい」「もっと小さくして、電子部品にバーコードを付けたい」などです。
バーコードで表せる情報は数10文字程度で、商品や荷物の背番号は表せても、実際に必要な情報(品番、数量、シリアル番号、出荷先、出荷先住所など)は、コンピュータより引き出さなくてはなりません。そうなると、バーコードを使用する場合は、必ず情報を貯めておくためのコンピュータが必要になります。大容量のバーコードができれば、情報を貯めておくためのコンピュータが不要で、「ものと情報の一体化」が可能になり、いつでも必要な情報を引き出すことができるようになります。また、極小部品へのバーコード貼り付けが可能になれば、これまで不可能だった部品単位のトレーサビリティ管理(製造・検査の履歴管理)が可能になります。
これを実現するため「2次元コード」が誕生しました。
バーコードと比較して、数十倍から数百倍の情報量があり、サイズは数十分の一になります。この特性を活かして様々な分野で活用が拡大しています。
バーコードの歴史 | 2次元コードの歴史 | |
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2010年 |
一般消費財へGS1 DataBarの使用開始 |
DataMatrix、MaxiCode、QRコードがISO/IECで規格化 |
2006年 |
GS1 DataBar(RSS)がISO/IECで規格化 |
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医療用医薬品新コード表示ガイドライン発行 |
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2005年 |
GTINアロケーションガイドライン発行 |
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2004年 |
マイクロQRコードをJIS-X-510に追加 |
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2003年 |
「出荷、輸送及び荷受用ラベルのための1次元シンボル及び2次元シンボル」がJIS-X-515として制定 |
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2001年 |
GS1-128(UCC/EAN-128)による、「標準料金代理収納ガイドライン」を発表 |
PDF417がISO/IECで規格化 |
2000年 |
EAN/UPC、ITF、CODE39、CODE128がISO/IECで規格化 |
DataMatrix、MaxiCode、QRコードがISO/IECで規格化 |
1999年 |
日本医療機器関係団体協議会がEAN128を統一バーコードに採用 |
日本自動車工業会がQRコードを統一カンバンに採用 |
1997年 |
QRコードがAIMI規格(ITS)に登録 |
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1996年 |
DataMatrixとMaxiCodeがAIMI規格(ISS)に登録 |
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1994年 |
ITF規格の一部改定 NW-7とCODE128がJIS-X-0503として制定 |
PDF417がAIMI規格(USS)に登録 QRコードがデンソーウエーブ社より開発 |
1991年 |
ITF(標準物流シンボル)の普及が始まる |
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1989年 |
PDF417がシンボルテクノロジー社により開発 |
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1987年 |
ITFがJIS-X-0502として配送用段ボール箱コードに採用 |
CODE49がインターメック社により開発 DataMatrixがIDマトリックス社、MaxiCodeがUPS社により開発 |
1984年 |
セブンイレブンが本格的POSシステム導入 |
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1982年 |
VeriCodeがベリテック社により開発 |
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1981年 |
ITFがアメリカ配送用段ボール箱に採用(UPC) CODE39がアメリカ国防総省の公式コード(LOGMARS)に選定 |
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1978年 |
JANコードがJIS-X-0501として制定 |
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1975年 |
CODE39がインタ-メック社により開発 |
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1973年 |
UPCコードがUPICコードをベースに決定 |
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1972年 |
Codabarがモナークマ-キング社により開発 日本にバーコードが上陸、ダイエー、三越でテスト使用 ITFがインターメック社により開発 |
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1968年 |
Code2 of 5がコンピュータアイデンティクス社により開発 |