PDF417とは

PDF417の仕様・用途

PDF417 は、1989年シンボルテクノロジー社によって開発されたスタック型の2次元シンボルで、1994年AIMIのUSS規格に登録され、2000年にISO/IEC 規格になっています。また2010年3月には、JIS X0508:2010としても規格化されています。

仕様

シンボルサイズ
横方向
1行あたり最小1シンボル 最大30シンボル
縦方向
最小3行 最大90行
最大データ量
最大コード語容量
925コード語
英数字
1850字
数字
2710字

PDF417では、ASCII 文字や数字の他にバイナリーも情報化が可能となっています。最大情報量は、英数字で1,850字、数字で2,725桁、バイナリーで1,108バイトの大容量シンボルを実現しています。

PDF417という名称は、

  • ポータブルデータベースファイルの頭文字を取ってPDF
  • 4バー4スペースの17モジュールのモジュール構成から417

と名付けられています。

PDF417は、国際標準物流ラベル(ISO15394)では、EDIデータの標準シンボルとして採用されています。
また、出荷明細書、品質管理、生産指示、IDカード、免許証等、情報を多く必要とされる用途で広く採用され、米国では電子郵便切手としても使用されています。

PDF417の構成

PDF417のシンボルは、最小で3段、最大で90段となるスタック型のシンボルです。各段は、スタートパターン、左側の指示子、データコード語、右側の指示子、ストップパターンから構成されます。また、シンボルの4辺すべてにクワイエットゾーンが必要となります。

PDF417の構成

クワイエットゾーン

PDF417の周りにある空白の部分です。上下左右に2モジュール以上の空白が必要です。

クワイエットゾーン

スタートパターン、ストップパターン

シンボルの開始、終了を表します。

スタートパターン、ストップパターン

指示子(インジケータ)

1行あたりの各パラメータを表示しています。指示子(インジケータ)で表現される内容は、行番号、シンボル桁数、列数、誤り訂正符号を符号化しています。

指示子(インジケータ)

誤り訂正レベル

PDF417の誤り訂正レベルは、シンボル作成時に0 ~ 8までの9段階で指定できます。誤り訂正レベルによる修復可能なデータコード数は、以下のようになります。

誤り訂正レベル
0
1
2
3
4
5
6
7
8
誤り訂正コード語の総数
2
4
8
16
32
64
128
256
512
  • 誤り訂正レベルを設定しなくても、最低2データコード分が修正可能です。
  • 推奨される誤り訂正レベルは、2 ~ 5を目安としています。

データコード語

データコード語はシンボル情報の基本単位で、1 ~ 30個で構成されます。
1つのデータコードは、17モジュールで構成されます。また、バースペースは4本ずつで、必ずバーから始まります。英数字2文字を約1データコード、数字だけであれば3文字を約1データコード、漢字等の2バイト文字は1文字で約2データコードのように表現します。

データコード語

その他

  • 最小モジュール幅に対して、高さは3倍以上必要とします。
  • シンボル全体の縦横比は、表示するキャラクタ数、印刷するスペースにあわせて自由に設定できます。

PDF417の種類

PDF417には以下のような特殊コードを使用することができます。

コンパクトPDF417

印字領域確保が最も重要で、シンボル自体の損傷が極めて考えにくい場合は、右行指示子を省略し、ストップパターンを1モジュール幅のバーに縮小したシンボルを使用することができます。
このように右行指示子の省略とストップパターンを縮小化したPDF417を、コンパクトPDF417といいます。

コンパクトPDF417

コンパクトPDF417は、一般的に“トランケートPDF417”、または“トランケーションモード”と呼ばれます。本資料では、JIS X508:2010を参照し、“コンパクトPDF417”と説明しています。

マクロPDF417

単一のPDF417では表現できないような大量のデータを、複数のPDF417に分割し、連続的なデータとして表現することが可能です。このように分割した複数のPDF417を1つのデータとしてエンコードする方法をマクロPDF417といいます。マクロPDF417では、最大99,999個の異なるPDF417を任意の順に読み取って、正確に基の情報を表現することができます。

MicroPDF417

MicroPDF417は、1992年にシンボルテクノロジー社が開発したスタック型の2次元コードで、1998年AIMIのITS規格に登録されています。
MicroPDF417は、PDF417を基本にスタート/ストップコードを簡略化させ、1モジュールの高さを2倍にすることで、情報化密度の向上と省スペース化を実現したシンボルです。

MicroPDF417
仕様
カラム数 1 ~ 4
段数 4 ~ 44段
最大データ量 英数字 250字
数字 366字

最大入力文字数

カラム数 段数 データ容量 エラー訂正
コード数
数字 英数字 バイナリ
1
11
8
6
3
7
14
17
12
7
7
17
26
18
10
7
20
32
22
13
8
24
44
30
18
8
28
55
38
22
8
2
8
20
14
8
8
11
35
24
14
9
14
52
36
21
9
17
67
46
27
10
20
82
56
33
11
23
93
64
38
13
26
105
72
43
15
3
6
14
10
6
12
8
26
18
10
14
10
38
26
15
16
12
49
34
20
18
15
67
46
27
21
20
96
66
39
26
26
132
90
54
32
32
167
114
68
38
38
202
138
82
44
44
237
162
97
50
4
4
20
14
8
8
6
32
22
13
12
8
49
34
20
14
10
67
46
27
16
12
85
58
34
18
15
111
76
45
21
20
155
106
63
26
26
208
142
85
32
32
261
178
106
38
38
313
214
128
44
44
366
250
150
50
  • 最小モジュール幅は、ITS-MicroPDF417の規格では、0.191mmです。
  • 最小モジュール高さは、0.254mmと規定されていますが、一般的に最小モジュール幅の2倍以上を推奨しています。
  • クワイエットゾーンは、シンボルの上下左右に最小モジュール幅の1倍以上必要とします。

GS1合成シンボル

GS1合成シンボルは、化粧品、医薬品、医療材料、文具、貴金属等の小物流通商品のために、GS1が開発したシンボルで、1999年にAIMIのITSに登録されています。また、ISO/IEC24723としても規格化されました。

このシンボルは、2層構造になっており、下段はGS1 DataBar、GS1-128、JAN/EAN/UPCのいずれかの1次元シンボルを使用し、上段にはPDF417、またはMicroPDF417の2次元シンボルから構成されます。1次元シンボルと2次元シンボルを上下に合成するため、「合成シンボル」と呼ばれています。

GS1合成シンボルには、 CC-A、CC-B、CC-Cの3種類があります。

CC・・・Composite Component の略称です。

シンボル例

CC-A

CC-A

CC-B

CC-B

CC-C

CC-C

合成シンボルの主な仕様

タイプ名 最大表示桁数 二次元シンボル 一次元シンボル
CC-A
56
MicroPDF417
GS1 DataBar、JAN/EAN/UPC、GS1-128
CC-B
338
MicroPDF417
GS1 DataBar、JAN/EAN/UPC、GS1-128
CC-C
2361
PDF417
GS1-128

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