自動車業界における画像センサ導入事例(代表事例)

3万個を超える部品の検査・管理を実現する画像センサの活用法とは

3万個を超える部品の検査・管理を実現する画像センサの活用法とは

小さな不具合が重大な事故につながる可能性もある自動車業界では高い品質精度が求められ、それに応えるために検査基準の高度化が進んでいます。自動車は小さなボルトも含めれば3万個を超える部品からできていると言われており、多機能化によって部品点数は増加傾向にあります。それらの部品を完璧に検査し、情報を管理することは容易なことではありません。

また完成車メーカーの場合は、リコール発生時に迅速に影響範囲を特定し、回収しなければ大きな損失となり、ブランドイメージのダウンにもつながります。さらに近年は自動車リサイクル法も制定され、エアバッグやフロンガスなどの引き取りといったリサイクルも義務化。そのため部品の製造や完成車の組立はもちろん、整備・点検から廃車まで含めたトレーサビリティの確保が急務となっています。

そこで検査結果をはじめとした情報のデータベース化のニーズは年々高まっており、その手法として画像処理に注目が集まっています。これまで人間の目や経験に頼っていた検査工程を画像処理に置き換えることで効率化を図り、コスト削減と精度向上の両立が求められているのです。こちらでは、実際に自動車業界における画像処理システムの導入事例をご紹介します。ぜひ、生産現場効率化やトレーサビリティ確保の参考にしていただければと思います。

有無・品種判別検査

ECUに防湿剤が正しく塗布されているか、画像センサを使って検査します。

検査のポイント

防湿剤は一般的に透明で塗布箇所がわかりづらく、塗布の不良を見逃すことがありました。蛍光剤入りの防湿剤を塗布し、U V 照明を照射して2100万画素カメラで撮像すれば、これまで判別が難しかった防湿剤塗布の有無も高精度で検査可能です。

2100万画素画像センサによる判別結果

2100万画素画像センサによる判別結果

ヒューズボックス内のヒューズが正しく組み込まれているか、画像センサを使って検査します。

検査のポイント

ヒューズは形状が同じなので、白黒カメラでは判別が困難でした。そのようなヒューズ組違い検査もカラーカメラを使って色や文字を撮像することで判別可能です。学習検査を用いれば、良品を登録するだけで設定が完了するため、品種が多くても簡単に対応が可能です。

画像センサによる判別結果

画像センサによる判別結果

外観検査

DPF(Diesel Particulate Filter:ディーゼル微粒子捕集フィルター)の割れやつまりなど、外観不良を画像センサで検査します。

検査のポイント

DPFや触媒はワークサイズが大きく割れやつまりなどの外観検査が困難でしたが、業界最高画素数2100万画素カメラを使用することで高精度な検査が可能となりました。

2100万画素画像センサによる判別結果

2100万画素画像センサによる判別結果

オイルシールの欠けやバリなどの外観不良を画像センサで検査します。

検査のポイント

オイルシールは接地面の欠けやバリ検査が非常に重要ですが、変形しやすいため安定した検査が困難でした。新たな欠陥検出方式「トレンドエッジ欠陥」(ワークのエッジ情報から輪郭を抽出し、その輪郭線からの乖離が大きい部分を不良として認識する処理)がこの問題を解決します。

画像センサによる判別結果

画像センサによる判別結果

エンジンバルブのヘッドの傷・汚れを画像センサで検査します。

検査のポイント

従来のエリアカメラは、鍛造品特有の表面汚れや個体差の検出に不向きでした。「LumiTrax機能」を用いることで、形状不良を正確に検知可能です。

画像センサ+LumiTraxによる判別結果

画像センサ+LumiTraxによる判別結果

ピストン側面のコーティングなど、外観を画像センサで検査します。

検査のポイント

エリアカメラは照明ムラがあり最適な照明条件を決めることが困難でした。ラインカメラを使用することで照明ムラのない画像を簡単に得ることができます。

ラインカメラによる判別結果

ラインカメラによる判別結果

ディファレンシャルギアの傷・汚れを画像センサで検査します。

検査のポイント

ギアのような円筒上ワーク側面の黒皮残り、汚れ、傷、打痕などの検査では、照明光を均一に当てることが困難です。そのため検査にバラつきが発生しやすいポイント。ラインカメラを使用することで照明ムラのない1枚に展開した画像を生成し検査することが可能です。

ラインカメラによる判別結果

ラインカメラによる判別結果

寸法検査

ECUユニットのコネクタ端子を画像センサで検査します。

検査のポイント

キーエンスではコネクタ検査に必要なツールをパッケージ化しており、演算を組むことなく簡単に検査できます。2100万画素カメラを使用すれば、より高精度な検査も実現可能です。

2100万画素画像センサによる判別結果

2100万画素画像センサによる判別結果

スパークプラグの寸法を画像センサで検査します。

検査のポイント

複雑な形状のワークの寸法検査は複数の計測ツールを使用し、演算を駆使する必要がありました。しかし、キーエンスの画像処理システムであれば寸法幾何ツールを使用することで、直感的な操作で高精度な検査が可能です。

画像センサによる判別結果

画像センサによる判別結果

位置決め・アライメント

画像センサを活用することで、電池セルのアライメントも手軽に行えます。

検査のポイント

電池セル工程にて必要なアライメントを、簡単設定かつ柔軟なカスタマイズ性を持ったシステムで対応。2100万画素カメラを使用することで大型のワークにも対応可能です。

2100万画素画像センサによるアライメント

2100万画素画像センサによるアライメント

位置決めを画像センサで行い、ロボットピッキングを実行します。

検査のポイント

ロボットとカメラを組み合わせることで、より柔軟なピッキングが可能になります。ティーチングやプログラミングの手間が省け、立ち上げや段取り替え時の工数を大幅削減できます。

ロボットビジョンシステムによるピッキング

認識検査

燃料ポンプに刻印された2Dコードを画像センサで読み取ります。

検査のポイント

部品に刻印された2Dコードを画像センサで読み取り、部品を識別することでトレーサビリティを確保できます。以前であれば部品の表面状態や反射の影響を受けて読み取りが困難なこともありましたが、キーエンスの画像センサであれば正確に識別可能です。

画像センサによる判別結果

画像センサによる判別結果

インジェクタに印刷された品番を画像センサで撮像し、OCRツールで読み取ります。

検査のポイント

インジェクタに印字された品番をOCRツールで読み取ります。印字の品質を問わず、品番を正確に読み取ることができ、異品種混入を防止します。

画像センサによる判別結果

画像センサによる判別結果

鋳造品に刻印された文字をエリアカメラで判別します。

検査のポイント

鋳造品の刻印判別は、照明条件が難しく画像センサの導入が困難でした。しかし、「LumiTrax機能」であれば、エリアカメラと組み合わせることでローコストかつ安定した検出が可能です。

エリアカメラ+LumiTraxによる判別結果

エリアカメラ+LumiTraxによる判別結果

3次元画像処理

3次元カメラではんだの高さを計測します。

検査のポイント

2次元カメラでははんだ検査が困難でしたが、高さを測定できる3次元カメラであれば、はんだ検査を正確に行うことができます。3次元高さ画像を濃淡画像(mm→濃度)に変換する高さ抽出機能を使えば、基盤から0.1mm上など指定した高さの断面画像を生成。その断面面積や形状を活用することで、安定したフィレット検査を実現します。

3次元カメラによる判別結果

3次元カメラによる判別結果

レーザ変位センサ+3次元画像処理により溶接状態を判定します。

検査のポイント

溶接幅や隙間を計測するアプリケーションは、エリアカメラでは表面状態によって安定しないことがありました。レーザ変位センサと画像処理システムを組み合わせることで、高さ情報をもとに3次元画像で正確に判定することが可能です。

レーザ変位センサ+3次元測定による判別結果

レーザ変位センサ+3次元測定による判別結果

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