振れ公差(振れ偏差)

「振れ公差」とは、ある直線を回転軸にして対象物(部品)を回転させ、対象物の形体の振れの変動値を規制する幾何公差です。振れ公差の指定には必ずデータムが必要なので、データムに関連した形体、つまり関連形体の幾何公差になります。

円周振れ

円周振れ

部品を「回転させたときの任意の円周の一部の振れ」を指定します。
円周振れは、部品を回転させたときに、測定値の振れが、規定の範囲内になければなりません。

記載例
円周振れ
図面の解釈
指示線の矢で示す円筒面の半径方向の振れは、データム軸直線に関して1回転させたときに、データム軸直線に垂直な任意の測定平面上で、0.03mmを超えてはならない。

全振れ

全振れ

部品を「回転させたときの表面全体の振れ」を指定します。
全振れは、円筒面全体の測定値の振れが、規定の範囲になければなりません。

記載例
全振れ
図面の解釈
指示線の矢で示す円筒面の半径方向の全振れは、データム軸直線に関して円筒部分を回転させたときに、円筒表面上の任意の点で0.03mmを超えてはならない。

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