接触式変位センサの原理と3つの種類

原理と主な種類

接触式変位センサの検出原理には、大きく分けると以下の2つがあります。

  • 「トランス」方式⇒コイルを用いた方式
  • 「スケール」方式⇒内部にスケール(物差し)を用いた方式

さらに、キーエンス独自で開発した

  • 「スケールショットシステム」
    ⇒絶対値ガラススケールをCMOS センサで高速撮影する、世界で初めての方式

があります。

トランス方式

トランス方式は、内部にコイルがあり、電流を流すことで磁界が発生します。その中にコアを挿入すると、挿入量に応じてコイルのインピーダンスが変化し、信号レベルが変化します。この信号レベルの変化を検出して移動量に換算しています。

GTシリーズ構造
GTシリーズ構造
シリンダが伸びている時
シリンダが伸びている時
シリンダが縮んでいる時
シリンダが縮んでいる時

メリット

  • スピンドルの位置によって、信号レベルが変化するため「絶対位置」を把握できます。
    (ゼロ点調整不要、値飛びしない)

デメリット

  • 精度がスピンドルの端付近では落ちてしまう。コイルを利用した原理のため、中心付近では磁界が均一にかかるが、端付近ほどバランスが崩れる傾向があります。
  • 直線性や温度特性の考慮が必要となります。

スケール方式

メリット

  • 精度が高い。(精度は基本的にスケールの目盛りの精度で決まる)
  • スケールの中心付近でも端付近でも、スケールの目盛りの幅は変わらないので、直線性を考慮する必要がない。
  • 温度変化があっても、スケールの目盛りは大きく変化しないため、温度特性は良い。

デメリット

  • スピンドルが振動等で急激に動いた場合、光電センサの応答が間に合わず、値飛びする。

スケールショットシステム(キーエンス独自の新原理)

キーエンスのGT2 シリーズは、一般的なスケール方式と同様に、投光部・受光部・スケールを内蔵しています。しかし、一般的なスケール方式のように、単純にスリットが組み込まれているわけではありません。GT2 シリーズのスケールには、複雑なパターンのスリットが組み込まれており、このパターンを読み取ることでスピンドルの位置を特定することができます。

  1. スピンドルが動くと絶対値スケールが動く。
  2. スケールに組み込まれた複雑なパターンをCMOSセンサにより高速で読み取る。
  3. スピンドルの位置情報をアンプに伝える。
世界初
スケールショットシステム

位置によって違うパターンが組み込まれた絶対値ガラススケールをCMOSセンサで高速撮影※する世界で初めての方式です。

従来スケール方式
(パルスカウント)の利点

  • 測定範囲の全域で精度が高い。
  • 温度特性が良い。

従来トランス方式の利点

  • 値飛びしない。
  • 絶対位置がわかる。
スケールショットシステム

メリット

  • 絶対位置がわかる。
  • 位置情報を検出しているので、ゼロ点調整不要で値飛びもしない。
  • スケール式のため、測定範囲全域で高精度。
  • 温度特性が良い。

デメリット

  • 特になし

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