センサの種類と用途
センサには、測定・検出する物体や使用環境、設置条件など多様なニーズに応えるために、多くの種類があります。ここでは、これらセンサの種類とともに、それぞれの特徴と用途の概要について説明します。また、さらに詳しい説明については、各説明から参照してください。
光電センサ
- 特徴
- 光電センサは可視光線、赤外線などの「光」を投光部から発射し、検出物体からの反射光や、しゃ光されて変化した光量を受光部で検出し出力信号を得ます。
- 用途
- ほとんどの物体（ガラス、金属、非金属、液体）の検出が可能。低反射率ワークの有無や色の違い検出や長距離検出。
光電センサを使った主な商品
ファイバセンサ
- 特徴
- ファイバセンサは、光電センサの光源に光ファイバを連結し、狭い場所などへ自由に設置して検出できるようにしたものです。
- 用途
- 微小ワークの検出、高温場所での検出。センサヘッドの設置スペースが狭い場所での検出。
ファイバセンサを使った主な商品
レーザセンサ
レーザセンサは、センサの中でも最も幅広く使用でき、多くの種類があります。ここでは、その中でも代表的な3つのタイプについて説明します。
レーザセンサ受光量判別型
- 特徴
- レーザセンサは、投光素子として直進性のある「レーザ」を採用したセンサです。スポットが見えるため、光軸合わせや検出位置の特定が容易になります。また、光が拡がらないため光の回り込みなどを気にせず設置できます。
- 用途
- 狭い隙間や斜めからのワークの有無検出。低反射・透明ワーク、FOUPの有無検出など。
レーザセンサ位置判別型
- 特徴
- 投光部から「レーザ」を投光し、受光量ではなく受光素子上の受光位置や、光が返ってくる時間を検出することで対象物の位置情報を検出するセンサです。
- 用途
- 搬送を一時停止できない工程での検出。寸法・形状の測定、位置決め制御やワークや装置の振れの検出。
カメラ内蔵レーザー変位センサ
- 特徴
- カメラ内蔵レーザー変位センサとは、カメラが対象物を画像で認識し、指定したポイントを追うことで、レーザーがそのポイントの高さや段差の測定を行うタイプの新しい原理のレーザーセンサです。
- 用途
- 1個のセンサヘッドでの多点検出。部品や印字の有無・傾き・形状、高さの違いの検出。
レーザセンサを使った主な商品
カラーセンサ
- 特徴
- カラーセンサは、光を投光部から発射し、検出物体によって反射する光を受光部で検出する光電センサの一種です。カラーセンサは赤色、青色、緑色のそれぞれの受光量を検知することができるため、対象物の色を判別することが可能です。
- 用途
- 金属ワークの色判別。容器や包装材などの位置決め・レジマークの検出。
カラーセンサを使った主な商品
近接センサ
- 特徴
- 近接センサは、リミットスイッチやマイクロスイッチなどの機械式スイッチに代わるもので、非接触で検出物体が近づいたことを検出するセンサです。
- 用途
- 金属の検出。金属部品やドグの検出。
近接センサを使った主な商品
渦電流式変位センサ
- 特徴
- 渦電流式変位センサは、電磁誘導作用によって発生する高周波磁界を利用し、対象物との距離を測定するセンサです。
- 用途
- 高温ワークの測定。溶着機やATC刃具など加工機のマニピュレータの位置・振れ検出、ATCの切粉噛み込み検出。検出体は金属のみ。
近接センサを使った主な商品
接触式変位センサ
- A
- スピンドル
- B
- 接触子
- 特徴
- 検出体に接触子が直接触れることで位置を測定するセンサです。図のように、スピンドルの高さが変化したときに、その変位量を内部で求めています。
- 用途
- 部品の組み付け状態やクリアランス、ワークの高さ・厚み・反り・平坦度などの高精度検出。
接触式変位センサを使った主な商品
超音波センサ
- 特徴
- 超音波式センサは、超音波を使用して距離を測定するセンサです。センサヘッドから超音波を発信し、対象物から反射してくる超音波を再度センサヘッドで受信します。超音波式センサは、発信から受信までの「時間」を計測することで対象物までの距離を測定しています。
- 用途
- バネなど形状が不安定なワーク、フィルムやシートのたるみ検出など。
超音波センサを使った主な商品
画像センサ
- 特徴
- 画像センサは、カメラで撮影した画像を使用して対象物の有無や違いを判別するセンサです。画像検査システムと違い、カメラ・照明・コントローラが一体になっており、構成や操作がシンプルです。他の汎用センサに比べて多機能で、1度に多点の検出や、色の違いと形の違いを同時に判別することも可能で自由度が高いのが特徴です。また、画像という「面」で広くとらえる原理のため、対象物の向きが一定でなくても検出できます。
- 用途
- ワークの有無検出や部品の組み付け状態の判別、同時多点判別、異条件多点同時判別、形状判別など。
