流量管理の対象物

業界別 流量管理の対象になる気体・液体

流体管理といっても液体や気体、さらに水や油、アルゴンガスや窒素など、さまざまな流体に細分化することができます。業界や工程によっても扱う流体は異なり、求められる目的や精度も異なります。そこでこちらでは、流量管理の対象物を業界別にまとめました。

一般産業

一般産業

自動車や金属、半導体、樹脂、鉄鋼などを一般産業としてまとめてご紹介します。これらの業界では、切削加工やプレス加工、成形、熱処理といったさまざまな加工を行いますが、その多くは工作機械によって行われます。そして、工作機械を動かすためには、油圧制御であれば作動油が必要ですし、冷却のために冷却水(クーラント)も欠かせません。溶接加工や熱処理では各種ガスも利用されます。

一般産業で対象になる主な流体

溶接加工 アルゴンガス/炭酸ガス など
金属加工 切削油/作動油/冷却水/廃油 など
半導体・電子部品 空気/窒素/冷却水/廃液 など
樹脂加工 空気/冷却水 など
鉄鋼 窒素/冷却水 など

食品・薬品業界

食品・薬品業界

食品業界は、食品加工で使用する水や液糖、水あめ、醤油や酢のような調味料、そのほかにも酸化防止のためにパッケージ内に封入される窒素などの流量管理が必要です。一般産業に比べて粘度の高い水あめ、酸性の酢、そのほかアルコールなど多種多様な流体を扱うので、流量計・流量センサには耐腐食性が求められます。

食品業界で対象になる主な流体

食品業界 液糖/水あめ/イオン交換水/アルコール/醤油/酢/純水/油/冷却水/窒素 など

化学業界

化学業界

化学業界も食品業界と同様に多種多様な流体を利用し、有機溶剤や香料、着色料、各種スラリーなど多岐に渡ります。スラリーなど粘性が強い流動体も多く、目詰まりを起こしやすいので、配管内に可動部のない貫通式の流量計・流量センサが適している工程もあります。

化学業界で対象になる主な流体

化学業界 有機溶剤/香料/着色料/各種スラリー/純水 など

製紙業界

製紙業界

パルプ・紙産業が、パルプ液や染料といった大量の液体を使う業界です。紙の材料となるパルプの洗浄や漂白、古紙であればインクを剥離するために薬品による脱墨、紙の加工では染料やのりなども使います。さらに各工程では大量の水も使用するので、流量管理によるコントロールはコスト削減にも効果的です。

製紙業界で対象となる主な流体

製紙業界 パルプ液/炭酸カルシウム液/染料/洗浄水 など

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