加速度・振動計測の用途・事例
加速度・振動の計測というとイメージしにくいかもしれませんが、例えば生産設備が劣化すれば異音や振動が発生し、やがて故障につながるケースもあります。そして故障すれば修理に膨大なコストや時間がかかり、生産停止によって大きな機会損失を招く恐れもあるでしょう。このような故障は生産ラインの異常振動などを計測し、データからメンテナンスや入れ替えの時期を検討することで未然に防ぐことができます。また、研究開発でも加速度センサで振動・動き・衝撃などを検出し、製品試験や耐久試験などを実施することが一般的です。ここでは、電子デバイスや電気機器、自動車、金属・鉄鋼など、さまざまな業界で活用されている加速度・振動計測の事例をご紹介します。
研究開発系用途
電気機器業界精密機器の物流試験
トラックや船、飛行機や列車などで輸送する際、必ず製品は振動の影響を受けます。そこで精密機器の場合、製品評価として輸送による振動の耐性試験を実施する必要があります。具体的には、振動発生器により振幅・周波数・加速度を変えながら擬似的に輸送の振動を加え、製品の振動を計測。物流試験では長時間輸送も考慮して1日以上振動を加え続け、動作不良が起きる振動レベルを特定し、発生した要因を解析する必要がありますが、キーエンスのマルチ入力データロガーNRシリーズは大容量SDカードに対応しているので長時間の試験でも安心です。
電子デバイス業界搬送ロボットの振動データ計測

搬送用ロボットをはじめ、溶接や塗装などの産業用ロボットを製造しているメーカーでは、組み立てたロボットの動作状態を確認する必要があります。従来は検査員の経験や勘に頼ることの多い検査でしたが加速度や振動を計測し、動作時の振動レベルを解析することで数値化することが可能です。マルチ入力データロガーNRシリーズを利用し、動作時の振動レベルを解析したうえで、マスター品と比較することで良品・不良品の判定ができ、数値から異常な箇所を特定することができます。また数値をかんたんにグラフ化し、レポートが作成できるのでユーザーに対して検査結果の見える化にもつながります。
自動車業界エンジンベンチテスト

自動車のエンジンベンチテストでは、エンジンの性能や耐久性、排ガスなど、さまざまな試験を行います。マルチ入力データロガーNRシリーズは振動・加速度をはじめ、温度やひずみなどの測定ユニットが接続でき、最大576チャンネルの測定に対応。エンジンの振動に加えて、吸排気の温度や点火パルスなどのデータも取得できます。さらにCANデータ収集ユニットもあり、エンジンベンチテストに最適です。
生産現場系用途
各種業界ベアリングの経時変化データ計測

業界を問わず、生産現場で一般的に使われているベルトコンベアですが、駆動部分のベアリングが劣化することで、故障や生産性の低下、品質が不安定になることがあります。マルチ入力データロガーNRシリーズであれば振動やひずみなどのデータを長時間ロギングできるので、劣化状態を検出可能です。異常振動などに合わせて定期メンテナンスや設備の入れ替えを検討すれば、故障のリスクや生産性・品質の低下に効果的です。
各種業界設備の傾向監視(異常振動)

各種設備に振動センサを設置してデータを記録し、平常時と異常時の振動を比べることで設備を監視することができます。もし異常な振動が計測された場合には、速やかに設備を確認することで予知保全にも役立ち、故障する前に対応することが可能です。マルチ入力データロガーNRシリーズは長時間のロギングに加え、電源トラブルによるデータ消失・ファイル破損を防ぐために超小型UPS回路も搭載。電源の瞬低や停電など、予期せぬ電源オフが発生してもSDカードにデータ保存するまでの動作電源を確保しているので安心です。
加速度計測はマルチ入力データロガー+高精度計測ユニット
収集ユニット
NR-X100

NR-CA04

コントロールパネル
NR-XCP30

クラス最小・最軽量の本体に、さまざまな評価・解析機能を盛り込んだマルチ入力データロガー「NRシリーズ」は、加速度計測ユニット「NR-CA04」を組み合わせることで加速度や振動を計測できます。そのほか、高精度 温度・電圧計測ユニット「NR-TH08」や高速アナログ計測ユニット「NR-HA08」、ひずみ計測ユニット「NR-ST04」なども同時に接続でき、1台7役という多機能さが特徴です。
加速度計測ユニット「NR-CA04」は世界最小4chチャージアンプを内蔵した加速度測定機です。同一ユニットで電荷出力型、電圧出力型の加速度センサを接続することができ、TEDSセンサにも対応。さまざまな振動や加速度をサンプリングすることが可能です。
このページのまとめQ&A
Q. 加速度・振動計測はどのような場面で役立ちますか?
A. 設備の異常振動を早期に検知し、故障や生産停止を防ぐなど、保全や品質維持に大きく役立ちます。
Q. 精密機器の物流試験では何を行いますか?
A. 輸送時の振動を再現し、長時間の加振で不具合発生レベルを特定し原因を解析します。
Q. 搬送ロボットの振動計測は何に活用されますか?
A. 動作時の振動を数値化して良否判定や異常箇所特定に活用し、検査の見える化にもつながります。
Q. エンジンベンチテストでの加速度計測の特徴は何ですか?
A. 振動だけでなく温度や点火信号など多項目を同時取得し、エンジン性能評価に活用できます。
Q. ベアリングの経時変化計測はどんな効果がありますか?
A. 劣化による異常振動を検出し、故障前にメンテナンスや設備更新を判断でき、生産性向上に貢献します。
キーエンスのデータロガー
-
NR-X シリーズ
マルチ入力データロガー
NR-Xシリーズは、“簡単操作・持ち運びのしやすさ・あらゆる計測シーンに対応”といったデータロガーに求められる機能を全て網羅した商品となります。クラス最小・最軽量の手のひらサイズでありながら、8種の計測ユニットに対応しており、最大576Chの多Ch計測も可能です。また従来、計測準備に最も時間がかかってた配線工数を、大幅に削減できる省配線システムにも対応。配線工数や配線ミス、断線時の復旧作業などを気にせずにご使用いただけます。もちろん、初めての方でも“かんたんに”操作できるよう、設定をサポートするヘルプ機能やひと目でわかるアイコンも採用しています。さらに、電源ユニットはAC・DC・バッテリーから選択でき、大容量リチウムイオンバッテリーで最長800分のデータ収集が可能。無線LANユニットも使用すれば計測する場所を選びません。







