ひずみゲージ ブリッジ回路の組み方

ブリッジ回路とは、4つの素子に互いに橋を渡したような形状の電気回路のことで、代表的なものには、ホイートストンブリッジやメートルブリッジなどがあります。ブリッジ回路は各素子の値が平衡である場合、入力電圧にかかわらず出力電圧が「0」になります。ひずみゲージは、この性質を利用してひずみを測定します。回路の組み方は測定対象によって異なり、目的に応じた回路で計測します。
ここでは、回路の組み方とひずみ計測ユニット「NR-ST04」への接続方法について説明します。

引張ひずみ/圧縮ひずみ

1ゲージ法2線式

最も⼀般的な接続⽅法です。

測定例 ブリッジ回路 出力 温度
補償
リード
線の
温度
補償
NR-ST04 への
配線
測定例
ブリッジ回路
1倍
×
×
NR-ST04 への配線

1ゲージ法3線式

リード線の温度影響をキャンセルできます。

測定例 ブリッジ回路 出力 温度
補償
リード
線の
温度
補償
NR-ST04 への
配線
測定例
ブリッジ回路
1倍
×
NR-ST04 への配線

1ゲージ法(2枚)2線式

60Ωのひずみゲージを2枚直列に接続します。曲げひずみをキャンセルできます。

測定例 ブリッジ回路 出力 温度
補償
リード
線の
温度
補償
NR-ST04 への
配線
測定例
ブリッジ回路
1倍
×
×
NR-ST04 への配線

1ゲージ法(2枚)3線式

60Ωのひずみゲージを2枚直列に接続します。リード線の温度影響および曲げひずみをキャンセルできます。

測定例 ブリッジ回路 出力 温度
補償
リード
線の
温度
補償
NR-ST04 への
配線
測定例
ブリッジ回路
1倍
×
NR-ST04 への配線

2ゲージ法隣辺(アクティブ/ダミー)

測定対象と同じ材質で応力を受けない試料片に、参照用ひずみゲージを貼り付けます。温度変化によって発生した見かけひずみを、参照用ゲージで測定しキャンセルします。

測定例 ブリッジ回路 出力 温度
補償
リード
線の
温度
補償
NR-ST04 への
配線
測定例
ブリッジ回路
1倍
NR-ST04 への配線

2ゲージ法隣辺(2アクティブ直交配置)

2素⼦⼊り(2軸クロス)を1枚貼ります。出⼒:(1+ポアソン⽐)倍

測定例 ブリッジ回路 出力 温度
補償
リード
線の
温度
補償
NR-ST04 への
配線
測定例
ブリッジ回路
1+ν
NR-ST04 への配線

2ゲージ法対辺(2アクティブ)2線式

NR-ST04の内蔵ブリッジBOXは対辺に対応していないため、外付けブリッジBOXまたは2ch使⽤して演算します。

測定例 ブリッジ回路 出力 温度
補償
リード
線の
温度
補償
NR-ST04 への
配線
測定例
ブリッジ回路
2倍
×
×
⽅法1:外付けブリッジBOXを使用します。ブリッジBOXとNR-ST04は4ゲージ法で接続します。
⽅法2:2枚のひずみゲージをそれぞれ1ゲージ法2線式でCH1とCH2に接続します。
演算:(CH1+CH2)

2ゲージ法対辺(2アクティブ)3線式

NR-ST04の内蔵ブリッジBOXは対辺に対応していないため、外付けブリッジBOXまたは2ch使⽤して演算します。

測定例 ブリッジ回路 出力 温度
補償
リード
線の
温度
補償
NR-ST04 への
配線
測定例
ブリッジ回路
2倍
×
⽅法1:外付けブリッジBOXを使用します。ブリッジBOXとNR-ST04は4ゲージ法で接続します。
⽅法2:2枚のひずみゲージをそれぞれ1ゲージ法3線式でCH1とCH2に接続します。
演算:(CH1+CH2)

4ゲージ法(アクティブ/ ダミー)

測定対象と同じ材質で応⼒を受けない試料⽚に、参照⽤ひずみゲージを貼り付けます。温度変化によって発⽣した⾒かけひずみを、参照⽤ゲージで測定しキャンセルします。

測定例 ブリッジ回路 出力 温度
補償
リード
線の
温度
補償
NR-ST04 への
配線
測定例
ブリッジ回路
2倍
NR-ST04 への配線

4ゲージ法(4アクティブ直交配置)

2素子入り(2軸クロス)を2枚貼ります。(合計4ゲージ)出力:2×(1+ポアソン⽐)倍

測定例 ブリッジ回路 出力 温度
補償
リード
線の
温度
補償
NR-ST04 への
配線
測定例
ブリッジ回路

(1+ν)
NR-ST04 への配線

曲げひずみ

2ゲージ法隣辺

ひずみゲージを表と裏に貼ります。引張、圧縮ひずみの影響を受けず曲げひずみのみの測定が可能です。

測定例 ブリッジ回路 出力 温度
補償
リード
線の
温度
補償
NR-ST04 への
配線
測定例
ブリッジ回路
2倍
NR-ST04 への配線

4ゲージ法

測定例 ブリッジ回路 出力 温度
補償
リード
線の
温度
補償
NR-ST04 への
配線
測定例
ブリッジ回路
4倍
NR-ST04 への配線

ねじりひずみ

2ゲージ法隣辺

ひずみゲージを軸に対して±45°傾けて2枚(2素子±45°剪断⽤)貼ります。

測定例 ブリッジ回路 出力 温度
補償
リード
線の
温度
補償
NR-ST04 への
配線
測定例
ブリッジ回路
2倍
NR-ST04 への配線

4ゲージ法

測定例 ブリッジ回路 出力 温度
補償
リード
線の
温度
補償
NR-ST04 への
配線
測定例
ブリッジ回路
4倍
NR-ST04 への配線

スケーリングについて

スケーリングで0.5倍にする場合は、右記のように設定します。

スケーリングで0.5倍にする場合は、上記のように設定します。

このページのまとめQ&A

Q. ブリッジ回路とはどのような回路ですか?

A. 4つの抵抗を橋のように接続した回路で、各抵抗が等しいと出力電圧が0になる性質を利用し、ひずみを検出します。

Q. ひずみ計測でブリッジ回路が必要な理由は何ですか?

A. ひずみによるわずかな抵抗変化を電圧差として増幅し、精度よく測定するためにブリッジ回路を使います。

Q. 1ゲージ法と2ゲージ法はどう使い分けますか?

A. 単純な引張・圧縮測定は1ゲージ法、温度補償や曲げ・ねじり除去には2ゲージ法を用います。

Q. 4ゲージ法の特徴は何ですか?

A. 温度補償に優れ、ひずみ信号を大きく得られる構成で、複数ゲージを直交配置して高感度測定ができます。

Q. 温度補償が必要な場合はどう組むとよいですか?

A. ダミーゲージを用いる2ゲージ法や、温度補償効果の高い4ゲージ法を選び、外乱を抑えて精度を高めます。

  • マルチ入力データロガー

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    NR-Xシリーズは、“簡単操作・持ち運びのしやすさ・あらゆる計測シーンに対応”といったデータロガーに求められる機能を全て網羅した商品となります。クラス最小・最軽量の手のひらサイズでありながら、8種の計測ユニットに対応しており、最大576Chの多Ch計測も可能です。また従来、計測準備に最も時間がかかってた配線工数を、大幅に削減できる省配線システムにも対応。配線工数や配線ミス、断線時の復旧作業などを気にせずにご使用いただけます。もちろん、初めての方でも“かんたんに”操作できるよう、設定をサポートするヘルプ機能やひと目でわかるアイコンも採用しています。さらに、電源ユニットはAC・DC・バッテリーから選択でき、大容量リチウムイオンバッテリーで最長800分のデータ収集が可能。無線LANユニットも使用すれば計測する場所を選びません。

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