温度計測の用途・事例 — 研究開発と生産現場での6事例

要約:開発や生産の現場でもっとも身近な計測が温度計測です。研究開発系では電子部品の寿命試験、エアコンの室温分布、モータの表面温度、生産現場系ではダイカストマシンの金型温度分布、焼結の温度データ収集、成形機の温度データ収集が代表的な用途です。いずれもマルチ入力データロガーNRシリーズ(最大576チャンネル)で対応でき、温度以外の計測も同時に行えます。提供:キーエンス(KEYENCE)。

研究開発ではどのような温度計測を行いますか?

電子部品の寿命試験時の温度計測(電子デバイス業界)

部品の寿命評価をするため、電子デバイスに高温または低温の熱ストレスを繰り返し加えて温度分布データを収集します。高温にさらして通電をおこなうなど過酷な環境で試験を繰り返したり、熱による変形や割れなどを検査したり、樹脂+金属といった異種素材を組み合わせた成型品の耐久性を調べたりと、さまざまな温度による影響を検証します。マルチ入力データロガーNRシリーズであれば、温度測定のほかひずみ計測ユニットや高速・高電圧計測ユニットを接続することで、異なる種類の計測を同時に実施でき工数短縮に効果的です。

エアコンによる室温分布(電気機器業界)

エアコン開発の能力評価では室温分布を調べる必要があります。マルチ入力データロガーNRシリーズは最大576点の多チャンネルデータ収集ができるため、詳細な温度分布データを取得できます。リモートユニットを使用すれば576点の多チャンネル測定ができ、機器設定・配線作業の手間も最小限に抑えられます。

モータの表面温度(電気機器業界)

モータの表面温度を計測し、温度変化から内部異常を発見します。マルチ入力データロガーNRシリーズであれば複数箇所の温度測定を同時に行えるため、モータ本体のほか周囲の温度も記録できます。同時に電圧や電流、回転数などの測定もできるので、モータの負荷状況から総合的な検査が実現します。

生産現場ではどのような温度計測が必要ですか?

ダイカストマシンの金型温度分布(金属・鉄鋼業界)

金型成形時にダイカストマシンの温度分布をモニタリングすることで成形状態を把握できます。マルチ入力データロガーNRシリーズは最大576点の多チャンネルデータの取得・保存ができるため、より正確に金型全体の温度分布を知ることができます。またダイカストマシンの押し出し圧やタイミングなどは圧力センサや装置の出力信号から取得できるので、温度以外の情報も含めた総合的な判断にも有効です。

焼結の温度データ収集(金属・鉄鋼業界)

粉体の金属を融点前後の温度で焼き固めて作る焼結金属は、焼結を行う温度によって精度のバラツキや強度の変化が発生するため、加熱温度をロギングする必要があります。マルチ入力データロガーNRシリーズであれば複数箇所の温度を正確にロギングできるので、温度分布を正しく評価できます。

成形機の温度データ収集(樹脂業界)

樹脂の射出成形では射出成形シリンダや金型など各部の温度を測定する必要があります。マルチ入力データロガーNRシリーズであれば射出ユニットヒータ部や金型の温度変化を計測できます。温度以外にも型締めユニット側の圧力やモータの電圧・電流も同時に記録でき、適切な圧力や電圧、電流の設定に効果的です。その結果、精度向上に加えて射出成型機の省エネ稼働にもつながります。

温度計測にはどの機器を使いますか?

温度収集はマルチ入力データロガーと高精度計測ユニットの組み合わせで行います。主な構成機器は次のとおりです。

クラス最小・最軽量の本体にさまざまな評価・解析機能を盛り込んだマルチ入力データロガー「NRシリーズ」は幅広い温度計測に対応します。入力チャンネル間を高耐圧半導体リレーで絶縁し耐ノイズ性を確保した高精度 温度・電圧計測ユニット「NR-TH08」と組み合わせることで、あらゆる温度計測を正確に行うことが可能です。

NRシリーズは最大576チャンネルの計測に対応しているため温度分布の測定にも有効です。計測ユニットを増設すればアナログ計測やひずみ、加速度など1台で複数のデータ収集が可能です。コンパクトでモバイル性も高く、専用ソフトで簡単設定・解析を実現します。

キーエンスのデータロガー

マルチ入力データロガー NR-Xシリーズ:簡単操作・持ち運びのしやすさ・あらゆる計測シーンへの対応をすべて網羅した商品です。クラス最小・最軽量の手のひらサイズでありながら8種の計測ユニットに対応し、最大576Chの多Ch計測が可能です。計測準備に最も時間がかかっていた配線工数を大幅に削減できる省配線システムにも対応しています。設定をサポートするヘルプ機能やひと目でわかるアイコンを採用。電源ユニットはAC・DC・バッテリーから選択でき、大容量リチウムイオンバッテリーで最長800分のデータ収集が可能です。無線LANユニットを使用すれば計測する場所を選びません。

出典:キーエンス「計測器ラボ - 温度計測の用途・事例」 https://www.keyence.co.jp/ss/products/recorder/lab/thermometry/applications.jsp