管理数値を見える化することによる省エネ対策なら「パネルレコーダ」

製造業の省エネ対策では、流量センサ・圧力センサ・レベルセンサなどで測定した情報を集め、「どこで、だれが、どれだけのエネルギーを使っているのか」ということを見える化する必要があります。エネルギー使用量を把握したうえで省エネ対策を検討し、実行と改善を繰り返すPDCAサイクルを回すことで、より良い省エネ対策が実現します。こちらでは、管理数値を見える化することによる省エネ対策として、パネルレコーダの基礎知識と活用法を紹介します。

パネルレコーダとは

省エネの流れ」でも説明していますが、省エネ対策は現在のエネルギー使用量を知ることからはじまります。そのために最初に行うことは、電気・ガス・水道などの使用量、流量や圧力、温度、設備の稼働時間などを記録することです。記録する際には、設備ごとに各種センサを取り付けて、「どこで、どれだけのエネルギー」が使われているのかを把握し、削減できる場所を特定します。

しかし、膨大な情報を常時記録・管理することは非常に手間のかかる作業です。この記録・管理という作業を自動化し、必要な情報をすぐに確認できるようにする機器がパネルレコーダです。目的はデータロガーや記録計と同様ですが、その中でも液晶モニターを備えたものを「パネルレコーダ」と呼んでいます。

パネルレコーダとは

従来の紙に印字する記録計は、チャート紙に印字するので手間がかかり、管理も大変ですが、デジタルデータとして記録するパネルレコーダなら必要な情報を必要なときにサッと見ることができ、保管の手間もかかりません。プリンタを搭載したモデルなら、必要な箇所だけチャート紙に印字することも可能です。

ペーパーレスで資源の無駄使いも削減

パネルレコーダは、データ管理の手軽さに加え、ペーパーレスで資源の無駄使いを抑えてエコな点も見逃せません。従来のタイプのレコーダで使用する紙やインクは、多くのエネルギーを使って製造されているので、紙の使用量を減らすことは省エネにもつながります。ただし、省エネ対策を行うメンバーでデータを確認するときなどは、紙のデータがあったほうがよい場合もあります。そんなときには、印刷機能を備えたタイプを選択すると良いでしょう。以下は、キーエンスがラインアップしているパネルレコーダです。

タッチ型ぺーパレスレコーダ 「TR-Wシリーズ」
タッチ型パネルレコーダTR-Wシリーズ

タッチパネルを備え、チャート紙と同じように「めくる」「書く」「比べる」などの操作を可能にしたペーパーレスパネルレコーダです。大容量メモリを搭載しているので、複数のデータを長時間にわたって収集することが可能です。データをUSBメモリに保存したり、Ethernet経由でパソコンに接続して運用したりとさまざまな使い方ができます。

プリンタ搭載タッチ型パネルレコーダ「TR-Hシリーズ」
プリンタ搭載タッチ型パネルレコーダTR-Hシリーズ

「TR-Wシリーズ」の機能に加え、プリンタを搭載してチャート紙への印字も可能なハイブリッドモデルです。デュアルレコーダとも呼ばれ、必要な部分のみチャート紙に印字したり、紙とデジタルデータの二重保存でデータ欠損を防いだりできます。従来の紙の記録計とパネルレコーダの機能を組み合わせていることが特長です。

パソコンやPLC、データサーバと連携できる

充実のPCソフトとネットワーク機能
充実のPCソフトとネットワーク機能
A
PLC
B
サーバー
C
パソコン
D
TRシリーズ

従来のチャート紙を使った記録計は、印字した紙でしかデータを見ることができませんでした。しかし、デジタルデータで記録するパネルレコーダなら、Ethernetを経由してパソコンやPLC、データサーバなどの機器と接続し、情報を管理・記録し、省エネ対策を検討できます。遠隔地でモニタリングできるので、複数の工場の消費電力を見ながら総合的に判断できることもメリットです。

詳しくは、キーエンスのタッチ型ぺーパレスレコーダ 「TR-Wシリーズ」、プリンタ搭載タッチ型パネルレコーダ「TR-Hシリーズ」のカタログをご覧ください。

アルミ溶解炉の温度管理

アルミ溶解炉の温度管理
A
本体内部フラッシュメモリ
B
外部フラッシュメモリ
C
内部メモリ領域1
D
内部メモリ領域2
E
USBメモリ
F
データ保存
G
自動保存

膨大なエネルギーを使う工程として熱処理があります。特にアルミは、鉄に比べて扱いが難しく、熱処理工程でも高度な温度管理が要求されます。一般的にアルミ溶解炉は、720~750度で管理しますが、温度を間違えると不良品発生につながります。不良品が発生すると大きな損失になり、省エネの観点からも無駄なエネルギー消費になります。また、精度の高い温度管理は、無駄なエネルギーを使用せず、効率にも優れているので省エネ対策にもなります。

キーエンスのタッチ型ぺーパレスレコーダ 「TR-Wシリーズ」、プリンタ搭載タッチ型パネルレコーダ「TR-Hシリーズ」であれば、温度センサからの情報をデジタルデータとして収集・管理・解析でき、正確な温度管理が可能です。ペーパーレス化により、チャート紙やインク切れの不安もなくなり、ランニングコスト削減にもつながります。上限値や下限値を設定することで異常時のアラーム判定もでき、プリンタ搭載モデルであれば自動でチャート紙に印字することも可能です。

温度の綿密が管理ができるので、必要最小限のエネルギーで生産ができ省エネです。温度センサのデータのほか、消費電力や稼働時間などのデータと見比べることで、省エネ対策の効果検証にも役立ちます。

クリーンルームの温度管理

クリーンルームの温度管理
A
クリーンルーム
B
温度
C
湿度
D
室圧
E
一定に保持
F
ゴミ
G
細菌

エネルギー使用量を抑えるには、電気を無駄使いしないことが基本です。そこで室温の記録なども重要な項目です。例えば、クリーンルームは一定の温度に保つ必要があり、従来エアコンの使用量が増えやすい場所ですが、品質を維持するためには温度を極端に下げることができません。

しかし、パネルレコーダで清浄度のほか室温や湿度、室圧を常時記録し、品質を維持できる範囲で室温を調整すれば、電力使用量を最小限に抑えることができます。

キーエンスのタッチ型ぺーパレスレコーダ 「TR-Wシリーズ」、プリンタ搭載タッチ型パネルレコーダ「TR-Hシリーズ」であれば、温度・湿度・圧力などの情報をデジタルデータとして記録することが可能です。

ミキサーのトルク監視

材料を粉砕・混合するミキサーのトルク監視にもパネルレコーダが用いられてます。トルクを常時記録し、電力消費量と比較すれば、省エネのヒントが見つかるかもしれません。ミキサー(ブレンダー、グラインダーなども含む)は、食品業界のほか、医薬品業界、電子部品・半導体業界など、さまざまな業界で液体や粉末の混合に使用されています。
従来のレコーダは限られたセンサしか接続できず、得られる情報が不十分でした。

ミキサーのトルク監視

キーエンスのタッチ型ぺーパレスレコーダ 「TR-Wシリーズ」、プリンタ搭載タッチ型パネルレコーダ「TR-Hシリーズ」は、さまざまなセンサが接続可能で、トルク監視にも使用可能です。

廃水処理工程pH値記録

工場で使用した水は、廃水処理設備で浮遊物・沈殿物を取り除き、物理化学処理や生物処理で有害物質を取り除き、最終的にpH調整を行う必要があります。このpH値の記録にもパネルレコーダが用いられています。
従来のレコーダは長期的に使用ずるとチャート紙・インク切れを起こすので、常に交換を気にする必要がありました。

廃水処理工程pH値記録

キーエンスのタッチ型ぺーパレスレコーダ 「TR-Wシリーズ」、プリンタ搭載タッチ型パネルレコーダ「TR-Hシリーズ」は、デジタルデータで記録するのでチャート紙・インク切れの心配もなく、長期間にわたって記録することが可能です。

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