大王製紙株式会社

大王製紙株式会社 ホーム&パーソナルケア グローバルマーケティング本部 副本部長 中田 賢二氏、ホーム&パーソナルケア国内事業部 ヒューマン・ファミリーケア営業本部 営業企画部 ストアマーケティング課 星出 啓太氏に、KIを導入した経緯とその効果について詳しく聞きました。

「自社データ、全国統計データ、
POSデータの三方向からデータ分析を進め、
多角的な知見を得ていきます」

大王製紙株式会社について

大王製紙株式会社は日本を代表する製紙企業のひとつです。特に「エリエール」に代表される衛生用紙では国内シェア第1位、紙・板紙の生産量は国内第4位、紙・パルプ関連の売上高でも世界有数です。

創業 1943年
年商 6,689億円(連結)
従業員数 12,191名(連結)

※この事例に記述した数字・事実はすべて、事例取材当時に発表されていた事実に基づきます。数字の一部は概数で記述しています。

活用状況・課題・効果

活用状況

  • 月次、週次の頻度で、商品の大分類ごとに売り上げ、シェア、販売単価などの変化傾向を定期的、定量的に分析、把握
  • SRIと呼ばれる、全国4000~6000店舗の小売店パネル調査にもとづく日々の販売データ、得意先の販売店から提供されるPOSデータのような大容量データが分析対象に
  • SRIデータで全体の傾向をつかみ、POSデータで現場に密着した知見を獲得

導入前の課題

  • 従来はデータ分析そのものより、整形など前加工の部分で多くの時間や労力を使っており、分析が停滞気味だった

KI導入後の変化

  • 営業部とマーケティング部が共にデータに基づき会話するなど、データを重視する文化が醸成されてきた
  • データ分析によりPOSデータの背後にある本質が見えてきた
  • 課題への打ち手を数字に基づいて構築し、根拠あるPDCAを確立

社内データ、POSデータ、市場データなどをKIで総合的に分析

大王製紙ではKIをどのように活用していますか?

KIは主にホームアンドパーソナルケア部門で活用しています。まず月次、週次で自社売上データを分析します。これはティッシュ、トイレットペーパー、赤ちゃん用のおむつなど商品の大分類ごとに売り上げ、シェア、販売単価などの変化傾向を定期的、定量的に把握するものです。分析結果は四半期、半期、年間でとりまとめ、ダッシュボード形式により社内で共有します。

この他、SRIと呼ばれる、全国4000~6000店舗の小売店パネル調査にもとづく日々の販売データ、そして得意先の販売店から提供されるPOSデータの分析もおこないます。SRIデータを見れば、全国または地域ごとの販売統計が把握でき、一方POSデータを見れば、店舗単位、SKU単位(サイズ・色・容量などで区別する「商品コード」といった、商品の最小の管理単位)での状況を細かく把握することが可能になります。「SRIで森全体を見て、POSにより木や枝を観察する」、このようなイメージで保有データをフル活用しています。KI導入後は、特にPOSデータの分析、活用が活発化しています。SRIでわかるのはやはり「全体の傾向」だけで、もっと現場寄りの情報が知りたいときはPOSデータの方が有用といえます。

POSデータを活用し、現場密着型の分析を推進

POSデータの分析・活用例について詳しく教えてください。

POSデータを使うことで、たとえば地方店舗と東京の店舗における販売傾向の比較分析が可能です。それを通じて私たちの顧客である小売店にとっての課題を見極め、仮説を構築し、データで可視化して顧客に提案していきます。小売店に提案するときには、やはりSRIのような全体的なデータに加えて、店舗や商品単位などミクロの状況を加味した裏付けがあったほうが、格段に説得力が上がります。

また、POSデータは商品分析でも使えます。たとえばある新商品の売り上げがいまひとつだったとします。そんなときはSRIデータを見るより、各店舗のPOSデータを順に見ていく方が糸口が見つかりやすい。全体として売れ行きがいまひとつでも、中には一つ二つ売れ行きが好調な店舗があるものです。ではなぜその店舗では好調なのか、POSデータをさらに深く分析したり、営業へアナログでヒアリングしたり、現場店舗に足を運んで見てみるなどして仮説を構築し、問題解決につなげていきます。

ドラッグストアの場合、店頭を少し見る程度では、同じような商品が同じように並んでいるようにしか思えないことがあります。ところがデータを見ると、結果、売れ行きに明らかな違いがある。その差分はどこから来ているのか。この「目に見えないものを見えるようにしていく」、このプロセスこそにデータ分析の大いなる価値があります。

こうした取り組みを通じて、私たち大王製紙の「取り組みメーカーとしての価値」を高めたい。小売店の皆様にそれを認めていただきたい。そのような想いがあり、それをKIというツールを通して実現していっています。

工程の8割を占める前加工を効率化し、分析そのものの時間に集中させる

KI導入前の課題について教えてください。

KI導入前には「社内でのデータ分析が停滞していた」という課題がありました。

社内にはExcel、Accessに長けた社員も多く、現在でも各部署で使用されています。ただそれら汎用的なツールの課題として、データ量が重くなると動作が極度に遅くなり、それに伴ってデータ自体の加工や取捨選択をするなど、前加工に多くの時間や労力がとられてしまい、肝心の「データ分析」自体に十分な時間を割けない、ということが挙げられます。直感的には、工程の8割を占めるようにも感じるこの前加工の段階において、各部門・担当で非効率・ロスが積みあがっているという印象もありました。

KI導入の目的のひとつに、この8割の前加工作業を現場に負担させることがないように、現場社員は2割の「分析そのもの」に集中できるよう環境を整える、ということがありました。

販売現場の状況を把握しながら、根拠ある形でPDCAを回していく

KI導入後にどのような変化がありましたか?

社内に「データを重視する文化」が醸成されてきたと実感しています。営業部とマーケティング部がデータに基づき会話する。単に目線が合うだけにとどまらず、何か互いの視座が上がってきた感覚があります。

新商品会議で社員から出てくる意見の質、あるいはマーケティング部が営業部門に説明したあと返ってくるコメントの質、いずれも向上しています。言葉だけで終わらず、何らか少しでも数字を付与する傾向も出てきました。本部長からも「現場担当者の発言内容も少しずつだが変わってきた」という声があがっています。

営業マーケティングの課題への打ち手、それを数字と根拠にもとづいて構築していく。売れ行きが期待値に達しないのはなぜか? 価格なのか? それとも商品自体の問題なのか? 単に商品の良さを十分、伝えきれていないのか、そもそも店頭に並んでいないのではないか。すべての原因を究明するのは困難にしても、まず根本に通ずる状況を把握し、仮説を立てた上で調査を続け、根拠あるPDCAにつなげていく、そんなあり方を推進していきたいですね。

最近では販売店のバイヤーと弊社の営業部員との商談に、マーケティング部員が同席することがあります。その場で話を聞きながら、不明点は手元のPCでKIを使って分析、解明し、その場で具体的な提案につなげることもあります。

こうした流れをもっと当たり前の、日常的な位置づけに落とし込みたい。たとえば本社部門の社員が九州地区に行って現地の担当者と話すとき、全国・店舗全体の話をしても、どこかぼやけてしまい、当事者意識を持つことが難しくなります。そこで、九州の販売店の上位5社の動向は最近こうですよねといったあたりから話を始めると、現地の営業担当者からも「そうそう、そうだよ」と同意が得られる、あるいは「いや、そこはちょっと違っていて」など補足反論があるなりして、生産的な会話が成り立ちます。

現場では単純に、自分たちの活動や施策が販売店のPOSにどう影響しているのか把握したい、知りたいという思いがあります。KIによってPOSデータの背後にある、今まで把握できなかった本質にアプローチできるようになった。景色は一変したと感じています。このことは、キーエンスのデータサイエンティストによる支援が大いに影響しています。大小にかかわらずデータ分析にまつわる相談ごとや悩みごとを親身に対応してくれる、そしてレスポンスも速い。また、我々の業界特有の商流や商材、慣習なども常に学ぼうとする姿勢があり、それを踏まえた上でアドバイスや提案をしてくれるなど、非常に信頼感があります。データサイエンティストとのやり取りや会話をしていること自体が、自分たちの新たな気づきや学び、知見の広がりにつながっていると実感しています。

データ分析を通じて提案の質と頻度を改善し、さらなる成約の向上を目指す

今後の展望をお聞かせください。

データ活用に明るい人材が社内に増えてくれば、それが大王製紙の最終的な強みになります。KIの活用は、その大きなきっかけになるでしょう。今後は営業部門での活用をさらに強化したいですね。

将来的には営業担当者に顧客向けのプレゼンテーション資料作りの場面においてもKIを積極活用してほしい。そうして提案の質と頻度を増やせば、成約件数にも好影響が及ぶでしょう。KIの能力と弊社の人材の能力を掛け合わせながら、さらに高みを目指していきたいですね。キーエンスにはそうした弊社の取り組みを、優れた商品、提案、サポートを通じ、引き続き支援いただくことを希望します。今後ともよろしくお願いいたします。

大王製紙株式会社

自社データ、全国統計データ、
POSデータの三方向からデータ分析を進め、
多角的な知見を得ていきます

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