レーザーマーカーで実現するトレーサビリティ
レーザーマーカーで実現できるさまざまなトレーサビリティシステムについて解説します。
レーザーマーカー単体で実現するトレーサビリティ
MD-Xシリーズでは、ヘッド内部に2次元コードリーダを内蔵。
レーザーマーカー単体で、簡単にトレーサビリティシステムの構築ができます。また、ワンストップで印字と読み取りの工程が完結できるため、設備のスペースとコストの削減が可能です。
印字検証機能
印字した2次元コードを規格で定められた印字品質基準に沿って検証できます。設定したしきい値に対して、総合グレードが高いか低いかを判断し、信号出力、検証結果のデータ出力もできます。
AIM DPM-1-2006とは?
ダイレクトパーツマーキング(通称DPM)において、製品に直接印字されたQRコードシンボルやDataMatrixシンボルの印字品質を検証するための基準を定めた印字品質検証規格です。
マッチングレベル判定機能
コードを読み取った際、どれだけ読み取りやすかったかを判定し、読み取りの余裕度を数値化できるため、品質比較が容易です。導入時に最適な印字条件出しを行う際や、設備導入後の予知保全などで利用可能です。
2次元コードパターン選択
2次元コードの書き方を複数のパターンから選択できます。対象物の材質や印字サイズ、使用するコードリーダにあわせて最適な印字結果を取得できます。「読み取りやすいマーキング」にこだわったキーエンスならではの機能です。
レーザーマーカーとPC直結で印字→読取→画像の保存が可能
レーザーマーカー単体で、印字と読み取りを行い、さらに撮像画像をPCへ直接保存できます。キーエンスのレーザマーカMD-Xシリーズに搭載された内蔵コードリーダで、印字した2次元コードの読み取りを行い、ActiveXコントロールを用いて、撮像画像を直接PCへ保存することが可能です。
インターフェースを自由設計
ActiveXコントロールとは、レーザーマーカーの各動作をエクセルやアクセス上で制御できる機能です。ユーザの使い方に応じて、レーザーマーカーの各動作ボタンや表示画面を自由に配置し、インターフェースを構築できます。右図はレーザーマーカーにて印字した2次元コードを読み取り、さらに撮像結果を保存できるインターフェース例になります。画像データには、「いつ」「どんな条件で」印字したかなど、さまざまな情報を紐付けてPCへ保存することができます。
画像の全数保存が可能
画像データは右図のように、印字されるごとに各種情報が紐付いた状態でエクセルやアクセス上のリストに自動追加されていきます。シリアルNO.や日付から簡単に画像を検索でき、印字日時情報と紐付いたリンクをクリックすると、当時の印字画像が呼び出されます。印字画像のログを全数保存しておくことで、万一のトラブル時の原因究明や、良品を生産している証明として利用できます。
レーザーマーカーとコードリーダで実現するトレーサビリティ
キーエンスはレーザーマーカー、コードリーダの双方を取り扱うメーカーとして印字と読み取りの工程が別々の場合にも、簡単・安心のトレーサビリティソリューションをご提案します。
導入時の設定から稼働中の予知保全まで同一メーカーならではの親和性と安心感で履歴管理工程を強力にバックアップします。
偏光フィルタにより安定読み取りを実現
コードリーダが自動的にハレーション除去を行うため、取り付けの際の設置角度調整や外部照明の設置が不要になる自動偏光制御機能を搭載。自由度の高い取り付けを実現します。
バンク機能によりコード条件に柔軟に対応
あらかじめ読み取り条件をパラメータバンクに登録しておけば、登録されたバンクを自動でオルタネートし、コードに合った条件で読み取ります。
- 【マッチングレベル機能】
読み取りの余裕度が比較できる - 100%読めるコードも、余裕度の違いを数値で確認
- 【印字検証機能】
読規格で定められた印字品質基準に沿って検証 -
[対応規格]
- ISO/IEC 15415
- ISO/IEC TR 29158(AIM DPM-1-2006)
- ISO/IEC 16022
- SAE AS9132
- SEM T10-0701