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三次元測定機 / レーザートラッカー

「誰でも・どこでも・簡単に」を実現した卓上型三次元測定機と、大型ワークの三次元寸法を1人で測定できるワイドエリア三次元測定機。ハンディプローブの採用により、ワークへの自由なアプローチが可能で、ハンドツールのような使いやすさでありながら、三次元寸法の高精度測定を可能にした新発想の三次元測定機です。

三次元測定機 / レーザートラッカー

商品ラインナップ

生産終了品

  • ハンディプローブ三次元測定機「XMシリーズ」は、「誰でも・どこでも・簡単に」を実現した三次元測定機です。従来の門型の三次元測定機と違い、手持ちのハンディプローブを対象物に当てるだけ。まるでノギスのような直感的な操作感覚で、手軽に本格的な三次元測定ができます。ハンディプローブに内蔵された小型カメラで撮影した映像と測定結果を重ね合わせてみることができるため、測定している箇所が手に取るようにわかります。簡単インターフェースで、測定者の習熟度や知識を問わない三次元測定を実現しました。また、コンパクトなサイズに必要な機能をすべて搭載したオールインワン設計。卓上、三脚、加工機上などあらゆる場所で測定が可能です。測りたい時に測りたい場所で、本格的な三次元測定を実現します。

    お好きな場所で、お好きなスタイルで

    耐環境性に優れ、加工機が置いてある製造現場にも設置可能。温度10℃~35℃、湿度10%~80%の環境なら正確に測定することができます。 また、カメラ部を設置台から取りはずすことが可能で、定盤上や三脚上などに設置することができます。用途に応じてふさわしい設置方法が選べます。 大型の対象物を地面に置いたまま測定したり、加工機にチャックしたまま機上で測定することも可能です。 「XMシリーズ」は、これまでの三次元測定機の制約を取り払った、まったく新しい発想の三次元測定機です。

    定盤上で加工後の測定
    現場で大物測定
    機上で加工中の測定

    まるでハンドツールのような直観的な操作性

    ノギスを扱うような簡単な操作で三次元測定を実現します。測定操作は、測りたい場所にプローブを当てるだけ。また、コンパクトなボディーでありながらカメラ視野は最大2m範囲とワイド。大きな対象物も測定でき、カメラ視野の中にプローブがあれば、自由な角度から測定箇所にアプローチできます。さらに、プローブの先端に搭載したカメラが映し出すカメラ画像と3D画像が連動し、測定箇所、要素名、測定結果とカメラ画像を同時に表示。初めて三次元測定機を扱う方でも、どこを測定しているかを直感的に理解できます。

    手持ちのプローブを当てるだけ
    曲げの角度
    原点からのXYZ座標
    XM シリーズ - ハンディプローブ三次元測定機
  • ワイドエリア三次元測定機「WMシリーズ」は、大型ワークの三次元寸法・形状を簡単に測定できる三次元測定機です。ワイヤレスプローブによる直感的な操作感とワークへの自由なアプローチで、最大25mサイズのワークを1人で測定可能。また、専用スーツケースに入れてどこでも移動できるポータブル設計のため、対象物を移動させることなく、現場でそのまま測定することができます。従来の三次元測定機やハンドツールでは、測定範囲が限られる、複数人での測定を強いられるなどの問題点がありましたが、WMシリーズはそれらの問題をすべて解消しました。大型サイズのワークを思い通りに測定できる、まったく新しい三次元測定機です。

    ポータブルサイズ&広視野測定を実現

    持ち運びができ、どこでも測定できるポータブルサイズのレーザートラッカーです。278.6mm×284.2mm×326.6mmという小さなボディーでありながら、幅25m、距離12.5m、左右±120°、上下±30°の広範囲測定が可能。小さなボディーに搭載したムーバブルカメラとプローブサーチカメラが、プローブの位置と姿勢を高精度に認識し常に追跡。どこにプローブがいても瞬時に位置を認識します。さらに、設置から測定開始までの時間はわずか2分。「WMシリーズ」は、ポータブル&簡単セッティングで、あらゆる場所での三次元測定を可能にするレーザートラッカーです。

    専用ケースに入れて持ち運びができます。
    三脚に載せ、ケーブルをつなぐだけ。
    電源起動後、暖機運転することなくすぐに使えます。

    ワイヤレスプローブが自由なアプローチと簡単操作を実現

    ノギス感覚で自由に手軽に三次元測定ができるレーザートラッカーです。ワイヤレスプローブは、門やアームなどの駆動部がないため、自由なアングルから測定できます。測定は手元のモニタで測定要素を選び、対象物にプローブを当て、ボタンを押すだけの3ステップで完結。また、プローブに搭載されたタッチパネルモニタは測定部分の表示はもちろん、パソコン画面と同じ操作が可能です。さらに、図面に手書きするような感覚で、モニタに手書きしてメモを残すこともできます。「WMシリーズ」は、自由なアプローチ&簡単操作で、測定作業に不慣れな方でも簡単に扱えるレーザートラッカーです。

    要素を選ぶ
    プローブを当てる
    「MEASURE」 ボタンを押す
    WM シリーズ - ワイドエリア三次元測定機

生産終了品

三次元測定機とは

部品の形状をデータ上で立体的にとらえて様々な測定をおこなうのが三次元測定機です。JIS B 7440では「互いに直行する案内と、案内の移動量を求めるスケール及びプローブをもち、それぞれの移動量からプローブの三次元座標値を求めることができる機械」と定義されています。
三次元測定機による測定点の情報は、三次元の座標(X、Y、Z)として記録されます。その座標情報を組み合わせることにより、二次元または三次元の幾何学要素を作成します。二次元の幾何学要素は線、面、円、点などで、三次元の幾何学要素は球、円筒、円錐などです。
これらの要素の組み合わせにより、寸法や公差などを測定します。

三次元測定機は、門型の接触式が一般的です。プローブの先端に付いた球状の接触子をステージ上の対象物に当て、三次元(X・Y・Z)上の座標値を指定して測定します。
主な用途としては、自動車部品などの金型や各種機械部品、それらの試作など立体物の三次元測定や、図面との差異の測定などに用いられます。

A:移動ブリッジ B:トリガープローブ C:ステージ D:制御部

レーザートラッカーとは

レーザートラッカーは対象物に接触させたターゲットにレーザー光を照射し、ターゲットから反射されたレーザー光が発光源に戻ることで、ターゲットの三次元位置を決定する光学式測定機です。レーザーの発光源は、ターゲットからの反射光を追いながら発光部・受光部が動くことから、「トラッカー」(追従するもの)という名前が付いています。これらの原理により、レーザートラッカーは門型やフロア型、卓上型の三次元測定機に比べて測定箇所へのアプローチが自由であることや、大型の対象物の測定が可能であるなどの特長があります。そのため、主にアッセンブリ後の製造装置や自動車など、大型の構造物の測定に用いられ、三次元測定機やハンドツールでは不可能な三次元測定が可能です。

三次元測定機 / レーザートラッカーのメリット1:複雑な形状を評価・測定

三次元測定機やレーザートラッカーは、ノギスやマイクロメータなどのハンドツールでは測定が困難な、立体の複雑な形状の評価・測定が可能です。これにより、自由曲面の評価や仮想点の位置の算出、仮想点や仮想線を使った測定が可能です。

三次元測定機やレーザートラッカーは、たとえば仮想原点から特定の点(穴など)の三次元的な座標など、ハンドツールの簡易的な測定器では困難な測定が可能です。
さらに測定データを記録できるので、各種の演算によって対象物の寸法・位置関係・輪郭形状・幾何公差など、さまざまな値を算出することが可能です。なお、三次元測定機には、接触式と非接触式がありますが、精度や用途、ワークの形状などにより使い分けられています。

三次元測定機 / レーザートラッカーのメリット2:誰でも高精度な測定ができる

三次元測定機やレーザートラッカーは、ハンドツールによる測定のような、高い習熟度は必要ありません。測定者による誤差は少なく人為的ミスが測定結果に影響することを低減できます。また、作業する時間が短くなるため、高い品質維持と納期の短縮が可能です。

直線状の特定の2点であれば、ハンドツールによるアナログな方法でも測定できます。しかし、この方法では測定者の習熟度や測定工具の精度誤差によって、測定精度の信頼性が変化します。また、直交座標距離や複雑な形状、深部の測定には不向きです。
三次元測定機やレーザートラッカーは、一般的に測定者の習熟度を問わず高精度な測定ができます。さらに、1度作成した座標のまま移動して同じ3次元座標で測定を続けることができるなど、効率の良い測定を可能にする機能を搭載しています。これにより、測定者の違いによる誤差を抑え、信頼性の高い測定結果を取得することが可能となっています。

三次元測定機 / レーザートラッカーのメリット3:3Dデータの作成や設計値との比較が容易

三次元測定結果をデータ出力することができます。また、3D CADデータを読み込むことができます。これらの機能は3Dデータの作成や設計値と測定値の比較を容易にし、三次元測定機やレーザートラッカーの大きな特長といえます。

測定結果をCADデータとして出力できます。これにより、CADデータ作成の工数を大幅に削減することができます。また、3D CADファイルを読み込むことができます。この機能により、3D CADファイルから読み込んだ形状と、測定対象物の形状を比較測定できます。さらに、3D CADデータとの差分を測定中にカラーマップ表示するこが可能。カメラ画像と重ね合わせ、直感的に「そり」や「うねり」を確認するなど自由曲面、輪郭度測定に対応しています。
これらの特長を活かし、最近では既存部品や標準部品の三次元寸法を測定し、そのデータを基に3Dプリンタで試作品を製作といったリーバスエンジニアリングへの活用も見られます。

三次元測定機は、測定器のタイプ、測定方法などにより呼称や分類方法が異なります。

設置方法による分類

据置型
ポータブルタイプ

外観による分類

門型
多関節アーム型

測定方法による分類

接触型
非接触型
レーザートラッカー
レイアウトマシン

三次元測定機が導入された当初は、据置型(門型で接触型)が多くを占めていました。
このタイプは室温管理が必要とされ、測定者の熟練度(経験)に依存する部分もあり汎用的な測定器には及んでいなかったのが実体です。その後、測定精度やデータ処理速度の向上により、作業工数が改善されることになりますが、「導入費用が高い、設置スペースが大きくその維持に負荷がかかる、三次元測定機のサイズの制限により測定対象の大きさも制限される」といった課題が残っていました。

これらの課題の解決につながったのが、多関節アーム式の三次元測定機です。義手、義足メーカー向けとして開発された技術をもとに、持ち運びできる三次元測定機が使われるようになりました。
測定者の意図に合わせて自由にアームを動かすことができるようになったことで、測定範囲が大きく広がりました。また、測定にレーザーを用いた非接触型が導入されたことにより、大型対象物の測定も可能になっています。

対象物は測定室にあらかじめ5時間以上置き、室温(一般的に20°C)にならすことで、熱膨張による誤差を防ぎます。専門知識のもと、プローブの初期設定(キャリブレーション)を行い、取り扱い手順通りに測定を行います。測定したデータはパソコンに取り込み、3D-CADなどのデータとして活用することが可能です。

スタイラスのキャリブレーション

測定対象物に接触して測定するスタイラス(接触子)のキャリブレーションを行います。スタイラスのキャリブレーションの目的は2つあります。1つは、スタイラスの球中心座標を認識させること。もう1つは、スタイラスの球直径を設定することです。
スタイラスの球直径を設定することで、実際に触れている点(球の外側)から球中心座標まで半径分をオフセットして演算することができます。
なお、キャリブレーションには、直径がわかっていて真球度の高い、基準球といわれる球が用いられることが一般的です。

取り扱いの注意

機種によっては、0.1µmのオーダーまで計測できるものがありますが、測定精度を求めるには適切な使用と管理が欠かせません。
使用時には可動部が平行および垂直に動くことを確認します。また、標準器などを用いて、指示誤差のないことを確認します。
正確な測定には、対象物を測定室の温度に慣らすことが欠かせません。もしくは測定パラメータを設定することで、補正を行います。

機器のメンテナンス

継続的に高精度な測定を実施するために、一般的な三次元測定機は定期的な保守・点検が求められます。特に摺動部品を持つ門型の三次元測定機の場合、摩耗部品の交換や注油、清掃などが必要です。

使用者のトレーニング

三次元測定機を扱う際には注意を要するため、一般的には高度なスキルが求められます。
扱い方によっては破損し高額の修理費用が発生するケースもあります。そのため、専任の検査員が操作に当たることが多く、その養成には長い時間がかかるのが一般的です。

レーザートラッカーの業界別導入事例

金属加工業界:加工精度測定と機上測定

ワイドエリア三次元測定機「WMシリーズ」は、大型製品の三次元形状を高精度かつ簡単に測定できます。測定範囲内ならハンディプローブがどこにあっても正確に位置を読み取れるので、製品の奥まった部分も測定可能。製品全体の寸法や組み付け精度はもちろん、タービンブレードのような自由曲面の寸法も正確に測定することができます。また、これまでコンベックスやノギスなどのハンドツールで行っていた機上測定も、1人で誤差がなく簡単に測定することができます。さらに、3D CADファイルから読み込んだ形状と測定対象物の形状を比較測定したり、測定結果をCADデータとして出力することも可能です。「WMシリーズ」は、金属加工製品の製造や設置、メンテナンスに欠かせない業務の飛躍的な効率化を実現します。

土木建築業界:コンクリート製品や鋼材の寸法精度と施工精度の測定

ワイドエリア三次元測定機「WMシリーズ」は、土木建築に用いられるコンクリート製品や鋼材を1人で簡単かつ正確に測定できる測定機です。最大25mのエリアで、測定したい箇所にプローブを当てるだけで寸法はもちろん、三次元形状も測定することができます。数メートルにおよぶ大きなコンクリート製品の出来形はもちろん、セグメント継手のボルト間ピッチや止水シール溝の形状も測定できます。また、H形鋼のウェブ・フランジのキャンバーや、仕口から仕口の対角距離の測定も可能です。さらに、持ち運びが可能なポータブルタイプなので、一般的な三次元測定機では不可能な、現場で施工精度を三次元で測定したい、といったニーズにも対応することができます。

三次元測定機の業界別導入事例

プレス・板金業界:段差・穴ピッチの測定

ハンディプローブ三次元測定機「XMシリーズ」は、プレス加工または板金加工で製作した、段違いの面に開いた穴と穴の中心間の距離や、プレス・板金の曲げ角度・段差を測定することができます。また、穴の位置は仮想線(面と面の交線)を用いて、穴位置までの距離を測定することができます。
XMシリーズには、測定内容に応じたメニューが搭載されています。たとえば、交線から穴中心までは「交線」ツール、仮想点からのボス形状ネジ穴のXY座標は「要素指定座標系」ツールで測定します。このように、段差のある面に開いた穴のピッチや板金の曲げ角度などハンドツールでは難しい測定も、「XMシリーズ」ならツールを選んでプローブを当てるだけで簡単に正確な測定が可能です。

金属切削業界:幾何公差の測定と3D CADデータ比較

ハンディプローブ三次元測定機「XMシリーズ」は、幾何公差を測定できます。
穴のピッチ・位置のXY座標での測定や、位置度を測定できます。また、加工面の平面度、平行度、直角度も測定でき、離れた位置にある円中心のズレ(同軸度)、加工面の輪郭度測定ができます。そして、これらはすべてツールを選んでハンディプローブでタッチするだけの簡単操作で測定可能。
さらに、3D CADデータを読み込むことができるので、測定データと3D CADデータを比較することができます。3D CADデータとの差分(肉厚の残り具合、削り残し)を数値化し、カラーマップで可視化することで、その違いを直感的に把握することができます。

Q.
大型のワークを測ることはできますか?
A.
ハンディプローブ三次元測定機「XMシリーズ」は、水平方向2m・高さ方向1mまで測定でき、ワイドエリア三次元測定機「WMシリーズ」は、水平方向25m・高さ方向12.5mまで測定できます。どちらも門やアームなどの駆動部がないため、自由なアングルから測定できます。また、ユーザーインターフェースは、画像やアイコン・動画を使った操作フローなど、誰にでも親しみやすいデザインになっています。さらに、「XMシリーズ」は本体、また「WMシリーズ」はプローブに搭載されたモニタを見ながら測定が可能、温度管理された測定室も不要など、「どこでも誰でも使える」にこだわった設計です。
Q.
納品後の講習や質問、定期的な校正はサポートしていただけますか?
A.
ハンディプローブ三次元測定機「XMシリーズ」もワイドエリア三次元測定機「WMシリーズ」も、商品到着後、専任担当による『取扱説明』や『基本的な考え方』に関する説明会を実施します。説明会後は、商品に同梱されている『自習キット』で説明会の理解度を確認いただけます。使用中のご質問には、営業所に常駐した専任のスタッフが、電話やFAX、メールで対応します。また、定期的な校正は、プローブやカメラなどを専用のケースに入れてキーエンスへ送るだけ。面倒な手間なく校正が可能で、校正中は無償で代替機を貸し出しいたします。
このように、直販体制により豊富な専門知識を持った技術営業がお客様を直接サポートするため、安心してお使いいただけます。
Q.
三次元測定機の導入を検討しています。リースと購入それぞれのメリットとデメリットを教えてください。
A.
リースでの導入メリットは、日進月歩で進化し続ける最新の測定機を常に使い続けることができるという点です。高価な測定機は一度購入すると次の機種に更新するタイミングが難しく、陳腐化した測定機を使い続けなければならないケースが多く見られます。しかし、リースを利用すると、まとまった資金がなくても最新設備が導入できます。また、弊社提携リース会社でご契約いただくと、正常な使用状況での故障につきましては、納品後5年間修理を無償で対応いたします。ファイナンスリースなら、毎月のリース料を全額会社の経費扱いすることができ、固定資産にならないので「お得」かつ「手軽」にご利用いただけます。本社稟議や、購買部署を通した購入が不要となるケースもありますので、ぜひご相談ください。

スタイラス/プローブ

接触型三次元測定機のスタイラスは一般的に球形のものが用いられます。材質は硬質の物体が用いられることが多く、ルビーやジルコニアが一般的です。
また、先端が尖っているニードルタイプのものが用いられることもあります。

定盤

高精度な測定を実現するため、三次元測定機のステージには、一般に石でできた定盤が用いられます。石定盤は、経時的な形状変化が極めて小さく、傷も付きにくいことから、長期に渡って安定して使用できるというメリットがあります。

固定具

三次元測定機を使うために重要なツールの1つが対象物を固定する固定具です。
測定中に対象物が動くと誤差の原因になるため、対象物が動かないように固定具で固定します。ネジなどで、対象物を上からクランプして固定する方法が一般的です。

コンプレッサー

空気圧で駆動する三次元測定機の場合は、ドライヤー付きのコンプレッサーが必要です。

ソフトウェア

三次元測定機の測定プログラムの作成や、測定したデータを解析したり品質管理に活用するためのソフトウェアです。各測定機メーカーが独自に開発した自社の測定機のためのソフトウェアや、サードパーティが開発し、複数のメーカーの測定機が使えるソフトウェアがあります。

位置合わせ

三次元測定機には一般的に、元々装置が持っている機械座標系と、対象物の中で設定されるワーク座標系があります。
機械座標系は装置によって規定され、たとえば横方向に動く軸の向きがX軸、ステージの面に垂直方向がZ軸、というような形で規定されます。従って測定対象物を置く向きによっては、対象物自身の基準面や基準線と異なる場合が発生します。これを物理的に機械座標と一致するように置くのは困難かつ不正確であるため、対象物の持つ基準面や基準線に合わせて設定されるのがワーク座標系です。
このように、ワークの向きと基準座標の向きを合わせることを位置合わせ(アライメント)といいます。

座標設定

ワーク座標系を設定するために必要な情報は3つあります。
1つは基準面となる平面で、この面に対して縦に垂直な方向がZ軸となります。もう1つは基準線となる直線で、一般的にはこの直線がX軸、その直線に対して横に垂直方向がY軸となります。直線は対象物から直接測定されることもあれば、異なる2点(2つの穴など)を仮想線でつないだ直線を指定する場合もあります。
そして3つ目は原点となる点です。この原点がX、Y、Zそれぞれの座標値の0点となります。原点に指定されるのは特定の点(たとえば特定の穴の中心点)や、2本の直線が交差する仮想点(交点)を指定することもできます。

寸法の測定

一般的に、平面のような「要素」といわれる測定対象をメニュー上で選択し、測定を始めます。接触型三次元測定機の場合は、測定対象物にスタイラス先端を接触させ、測定点をとります。それぞれの要素に定められた、最低測定点数を測ると要素が測定されます。さらに測定点数を増やすと、多くの場合は最小二乗法により算出されます。
測定の要素は平面の他に、線、点、円、円筒、円錐、球などがあります。
測定された要素どうしの距離や角度を算出することで、寸法や三次元形状が測定されます。

投影

要素には、円筒や円錐のような立体的な形状もありますが、直線や円のような立体形状を持たない要素もあります。これらの要素は一般的に平面上に投影(平面方向に垂直に移動)することで、正しい測定が可能です。投影される平面のことを「基準面」、または「投影面」といいます。

仮想線/仮想点

三次元測定機では仮想の線や点を用いた測定もできます。
仮想要素の例としては、直線と直線の交点、平面と平面の交線、球体と平面が交差する交円などさまざまな要素が用いられます。
ノギスなどのハンドツールでは測定が困難な、これらの仮想要素を用いた測定は、三次元測定機ならではの測定といえます。

測定の安定性

正しく設定・測定するには、専門的な知識とスキルが必要。
測定室の適温維持と対象物の温度の安定が要求される。

対応力

各種設定やプローブの角度を変えるごとにキャリブレーションが必要であるため、頻繁な品種替えへの対応は容易ではない。
測定室が要求されるため、対象物を加工しながら頻繁に測定するのは困難。

工数・コスト

導入には、広いスペースと測定室の建設が必要なため、膨大な費用がかかる。
測定環境と測定機の維持・管理費が負担となる。
測定室と対象物を適温にする時間、プローブの角度を変える度にキャリブレーションの作業を要するため、測定に時間がかかる。

大型製品の寸法測定事例集では、測定に必要な基礎知識や測定すべき箇所・注意点と、最新技術による測定課題の解決法を紹介します。

ものづくりにおける測定・計測の基礎知識から機器の選び方・使用方法など寸法測定に関する情報を集めた情報発信サイトです。