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レーザセンサ

距離設定型・受光量判別型レーザセンサを豊富にラインナップ。小型ながらアンプを内蔵し、高い堅牢性と安定性を誇るCMOSレーザセンサや、多彩なアプリケーションへの対応力と使いやすさを追求した反射型・透過型のレーザ変位センサ、カメラ内蔵レーザ変位センサなどを紹介します。

レーザセンサ

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生産終了品

距離設定型レーザセンサ

  • 従来の反射光の量で検出するタイプのセンサは、ワークの色や表面状態によって検出が不安定になることがありました。「LR-Z」シリーズは、ワークまでの距離は三角測距で算出する距離設定型の反射型センサです。このため、ワークの種類や状態に依存しにくく、安定検出することができます。複雑形状・ワークの色や表面状態の変化があっても確実に検出でき、段差が小さい薄物ワークでも安定して検出することができます。また、ハイパワーCMOSレーザを搭載しているので、最大距離500mmまで検出することが可能。従来のセンサでは距離を離すと受光量が不安定になって検出できないことがありましたが、「LR-Z」シリーズは距離を離しても、斜めに取り付けても安定して検出できます。

    色や傾きの影響を受けずに、黒・金属ワークを確実に検出

    「CMOSイメージセンサ+レーザ光源」の組み合わせにより、ワークまでの距離で検出することが可能になります。
    また、センサが受光量をモニタし、受光量レベルが最適な状態になるように光量コントロールします。その調整幅は最大200万倍。これにより、色や傾きの影響を受けずに検出できます。

    詳しくは、カタログ(PDF)をダウンロードしてご覧ください。
    黒ワークの有無

    反射率が低く形状が複雑なワークでも問題なく検出できます。

    金属ワークの有無

    センサ本体を斜めに設置しても確実に検出します。

    薄物・透明ワークにも対応

    新機能「背景チューニング」により、ワークまでの距離と受光量で検出することが可能になります。
    背景までの距離と受光量を登録し、それ以外の状態に変化すれば検出します。これにより、薄いワークや透明ワークにも対応することができます。

    詳しくは、カタログ(PDF)をダウンロードしてご覧ください。
    「距離」+「受光量」で背景からの変化を検出

    基準となる背景までの距離と受光量を記憶し、ワークが検出エリアに入った際に距離か受光量が記憶した状態から変化すれば、検出します。背景があれば、複雑形状・ワークの色や表面状態の変化があっても確実に検出でき、段差が小さい薄物ワークでも安定して検出することができます。

    新機能「背景チューニング」で透明体に対応

    受光量の変化をとらえられ、登録した背景からの受光量変化を検知することで、透明体の検出にも対応。距離設定タイプでありながら、背景があれば透明体にも対応できる万能性を備えています。※透明体検出で使用する場合、検出安定化のためセンサ本体を検出体から傾けて設置することを推奨します。

    LR-Z シリーズ - アンプ内蔵型CMOSレーザセンサ
  • LR-X シリーズ

    「LR-X」シリーズは、“超小型”と“安定検出”の両立を実現した反射型CMOSレーザセンサです。従来では設置できなかった狭いスペースでも取り付けられます。設置スペースを確保するための設計や調整工数を削減でき、後付け設置もかんたんです。ワークの存在は、受光量ではなくワークまでの距離で検出します。300万倍のハイダイナミックレンジでワークの色や形状の影響を低減するので安定検出が可能です。そして、標準検出段差は最小0.5mmなので、薄物ワークの検出にも対応できます。さらに、明確に文字が読み取れる高精細ディスプレイを採用。ガイダンス表示により取扱説明書を読むことなく、設定からメンテナンスまで、誰でもかんたんに操作できます。表示言語は、日本語はもちろん英語・中国語・ドイツ語への切り換えができるためグローバルな対応が可能です。

    どこでも設置できる「超小型サイズ」

    反射型CMOSレーザセンサでありながら、9.4×27×17mmの超小型1/10サイズを実現しました。CMOSレーザセンサとして世界初のグリーンレーザを採用し、これにより高い検出能力と超小型化の両立に成功。そのため、従来では設置できなかったわずかな隙間にも取り付けられるため、設置場所に悩む必要もなく設計工数を大幅に削減できます。また、取り付けの自由度が高いため、既存の設備にセンサを後付けで設置することも可能です。
    ※当社従来品(GV-H130)比較

    詳しくは、カタログ(PDF)をダウンロードしてご覧ください。

    どんな対象物でも「安定検出」

    LR-Xシリーズは、最大300万倍のハイダイナミックレンジで受光量が最適になるように、対象物にあわせて光量を自動制御します。これにより、金属の凸凹、R面、黒ワーク、色ムラ、傾き(バタつき)など、反射型で不安定になりやすい対象物でも安定した検出が可能になりました。対象物を斜めから検出する場合も光量不足になりにくく、取り付けの自由度も上がります。また、標準検出段差は最小0.5mmを実現。薄物検出から汎用的な検出まで、安定した検出が可能です。

    金属
    R面
    色ムラ
    傾き(バタつき)
    LR-X シリーズ - CMOSレーザセンサ
  • 「LR-T」シリーズは、どんなワークも検出できて、取り付け場所を選ばない反射型センサです。従来の反射型センサでは困難だったシーンでの検出を、「HS2-TOF」テクノロジーで実現。ワークに対して最も検出が安定するスポット径を選ぶことで、従来は反射が不安定だった「凹凸があるワーク」や「メッシュ状のワーク」の検出も安定して検出できます。また、検出距離が最大5mと長いため、ワークから離れた位置に設置する「動線外設置」を可能です。これにより、作業者やロボットがセンサに当たることがなくなるばかりではなく、ワークに付着した水や油などの飛散による誤検出を防ぐこともできます。さらに、シンプルな操作系統と表現力豊かな有機ELディスプレイの表示により、直感的な操作を実現。センサのモード設定や感度設定にかかる工数の短縮に貢献します。

    クラス最高の検出パフォーマンス

    検出原理の「TOF」と「カスタムIC」の組み合わせにより、反射型センサで0.06~5mの “超”ワイドレンジ検出と、色や表面状態を選ばない“超”安定検出を実現します。

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    検出距離0.06~5m

    自由自在の取付レイアウト

    近くても遠くても、どんな角度でも検出可能。
    工夫を凝らした金具を使えば、センサのスポットを見ながらの角度調整も自由自在。
    後付けの場合でも取付場所で悩まず、追加工も最小限で済みます。センサの設置工数の短縮に貢献します。

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    LR-T シリーズ - アンプ内蔵型TOFレーザセンサ
  • 金属、黒ゴムでも安定検出。反射型レーザセンサ

    GV シリーズ - CMOS レーザセンサ

受光量判別型レーザセンサ

  • アンプ部にPRESETボタンを押すだけで設定完了する「NEOプリセット」を採用した、汎用タイプデジタルレーザセンサ LV-Nシリーズは、NEOシリーズのファイバセンサや光電センサと共通の操作性・視認性に優れたスリムなアンプや通信ユニットと組み合わせてスマートな導入・運用が可能です。レーザヘッドには、反射型・回帰反射型・透過型それぞれにスポットタイプとエリアタイプをご用意。また、それぞれに小型・長距離・極小スポット・ハイパワーなど用途や条件に合わせて選べる多彩なラインナップを実現しました。さらに、アンプ部は接続方法に応じて4種類、ネットワーク通信ユニットはネットワーク環境に応じて4種類から選択可能。多様な環境・アプリケーションへの柔軟な対応が可能です。

    ワンクリックで「感度設定」&「表示統一」

    ボタンをたった一回押すだけで、「感度設定」と「表示統一」を同時におこなうことができます。
    ワンクリックだから、誰でも確実・簡単に感度設定ができます。
    また、誰が見ても同じ状態把握ができるため、確実・簡単に予防保全が可能です。

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    レーザだから”見える・離せる・狙える”

    レーザ光の特長は、まず"見える"こと。
    どこを検出しているのか目で見てわかるので、設置時の位置合わせも簡単。また、長距離でも光が広がらず小スポットのままだから、設置自由度が高く高精度に検出できます。

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    スポットが見えるから設置が簡単
    距離が離せるから設置位置に困らない
    光が広がらないから狭い隙間でも使用できる
    LV-N シリーズ - 汎用タイプデジタルレーザセンサ
  • 見えるスポットで簡単・高精度検出

    LV-S シリーズ - 超小型デジタルレーザセンサ
  • 距離をはなして高精度な検出可能な汎用レーザセンサ

    LV シリーズ - デジタルレーザセンサ

生産終了品

レーザ変位センサ

  • カメラ内蔵レーザ変位センサ IXシリーズは、エリア内であればどこであっても高さを判別することができます。カメラがワークを認識し、エリア内にあるワークを追いかけて検出します。そのため位置決めをする必要がなく、目的のポイントの高さをレーザーで判別することができます。ワークの傾きや個体差などでレーザーが当たる高さが変わっても、基準に対する高さの差を1台で判別することが可能です。たとえば、部品の組付ラインでは、有無判別だけでなく、部品浮きなど高さ判別を活用した検査を1台で実現することができます。また、金属部品などの光沢によるハレーションや検出したいポイントと背景が同色である場合でも、高さで判別するため誤検出やエラーが起こりません。それにより、インラインで安定した自動判別を可能とします。

    指定したポイントの高さ・段差が1台で測れる

    IXシリーズは、センサヘッドに内蔵されたカメラが対象を画像で認識し、指定した複数ポイントの高さや段差を測定します。画像で自動的に位置を補正しながら測定するため、従来のレーザセンサでは難しかった場所でも安定検出が可能です。

    カメラが捉えて追いかける 画像で位置を補正 レーザが動いて高さを測る 指定点の高さ・段差を測る

    位置や向きがズレても追いかけて検出

    ワークの位置や向きがズレても、カメラがワークの輪郭を検出し補正することで、常に狙った箇所の判別が可能です。センサの位置決めも簡単になります。

    ボルトの高さ判別
    IX シリーズ - カメラ内蔵レーザ変位センサ
  • CMOSレーザアプリセンサ ILシリーズは、クラス最高の判別能力・安定性を低コストで実現する反射型レーザー変位センサです。検出するワークの種類や表面状態に合わせてチューニングをすることなく安定検出が可能なため、ラインへの導入・立ち上げ・段取り替え・品種替えが簡単に実現します。広いダイナミックレンジと耐環境性を兼ね備えた、高精度からロングレンジ(~3.5m)まで幅広いセンサヘッドをラインナップし、さまざまなアプリケーションを実現することができます。繰り返し精度1μm~のスペックで、これまでの有無センサでは安定検出できなかった精度の高い公差設定に対応することができます。

    どんな素材でも誤検知なく測定。最高の安定性を、誰でも簡単に。

    超解像アルゴリズムを搭載し金属ヘアラインや樹脂・ゴムなど、従来検出が難しかったワークでも、チューニングレスで安定検出を実現。

    20mm~3.5mまで アプリケーションに応じて6つのヘッドをラインナップ

    高精度からロングレンジまで、あらゆるシーンに対応。高温・悪環境下においても、最長3.5M(クラス最長)距離を離せるので、安定検出を実現。

    IL-300、IL-S065、IL-100
    IL シリーズ - CMOSレーザアプリセンサ
  • CCD透過型デジタルレーザセンサ IGシリーズは、対象物の透過量の影響を受けない高精度な判別を実現します。受光素子にL-CCD(Line-Charge Coupled Device)を採用。受光量ではなく、透過されるレーザー光のエッジをとらえることにより、繰り返し精度5μm・直線性±0.1%の高精度かつ安定した判別を可能としました。それにより、透明ガラスのエッジ検出・位置決めやワーク外径の高精度判別、シートのエッジを検出しながらのフィードバック制御への活用、ロールギャップの測定など、さまざまなアプリケーションを実現します。また、本体にポジショニングモニタを備えているため、ラインの立ち上げや段取り替え時のレーザーの光軸合わせがスムーズです。

    ポジションモニタの搭載による抜群の使い勝手

    受光素子にはL-CCDを採用しています。位置でワークを認識しますので、周囲環境の影響を受けづらく、安定した検出を行うことができます。
    ※L-CCD:Line-Charge Coupled Device

    詳しくは、カタログ(PDF)をダウンロードしてご覧ください。

    レーザ光の多波長化によって高い安定性と測定精度を実現

    通常のレーザは投光スポットが右の図のように斑点状の模様のようになっています。これはレーザ特有の干渉による現象であり、レーザが単一波長であることが原因です。IGはレーザ光の多波長化によってこの問題を解決。CCDに写る影がより明確になりましたので、透明体などの難易度の高いワークでも高い安定性を実現します。

    詳しくは、カタログ(PDF)をダウンロードしてご覧ください。
    単一波長レーザ光(従来レーザセンサ) 斑点状の模様が発生
    多波長レーザ光(IG)複数の波長が重なることによって、平均化されます。
    IG シリーズ - CCD透過型デジタルレーザセンサ
  • 透過型レーザ判別センサ IBシリーズは、受光量を高精度に判別することにより、多彩なアプリケーションをリーズナブルに実現します。受光素子にPD(Photo Diode)を採用。受光量の変化を高精度に判別することにより、対象物の影響を受けることなく、さまざまなアプリケーションへの活用を可能としました。たとえば、液晶ガラスの有無や液体濁度の検知、フィルムの異品種判別、チップの傾き判別、キャップの浮き検知など、光電センサでは不可能だったアプリケーションを低コストで実現することができます。また、小型なヘッドにアライメントLEDを備え、レーザー光軸を簡単に合わせることができます。

    多波長レーザー光+高感度PDで、確実な判別を実現

    通常のレーザは単一波長のため、干渉によって斑点状の模様になっています。
    IBシリーズはレーザ光の多波長化によってこの問題を解決。難易度の高いワークでも高い安定性を実現します。
    また、受光部には高感度PDを搭載することでデータを高速処理し、ノイズ成分を極限まで低減しています。

    詳しくは、カタログ(PDF)をダウンロードしてご覧ください。
    単一波長レーザ光(従来レーザセンサ) 斑点状の模様が発生
    多波長レーザ光(IB) 複数の波長が重なることによって、平均化されます。

    アライメントLEDによる、簡単設置

    レーザの光軸が合うにつれてレーザ投光警告灯の点滅周期が速くなります。
    アンプユニットを見なくても、簡単に最適な設置が可能です。

    詳しくは、カタログ(PDF)をダウンロードしてご覧ください。
    光軸が合ってないと消灯状態
    光軸が合ってくると点滅周期が高速に
    光軸が合うと高速点滅
    IB シリーズ - 透過型レーザ判別センサ
  • コストパフォーマンスに優れたインライン 汎用レーザアナログセンサ

    IA シリーズ - CMOS レーザアナログセンサ

生産終了品

レーザセンサとは、投光器の発光素子として直進性に優れたレーザーを採用したセンサのことです。光軸合わせや検出位置の特定が容易で、光が広がらないため光の周り込みなどを気にせず設置ができます。主な種類に反射型・透過型・回帰反射型があります。
対象物に投光し、反射したレーザー光の受光量の変化を検出する反射型や回帰反射型のレーザセンサは、可視光を投光することによって、狙いのスポットに投光できているかどうかを目視で簡単に確認することができます。透過型レーザセンサで投光器・受光器間の信号光の変化を検出する場合も、可視レーザー光のため光軸合わせや検出位置の特定が可能です。また、投光したレーザー光は、意図せず広がってしまうというトラブルがないため、光の周り込みによる誤検出に配慮することなく、さまざまな設置条件に対応することができます。

レーザセンサの原理と主な種類

レーザセンサは、汎用型と距離設定型に大別されます。汎用型には反射型・透過型・回帰反射型といった種類があり、いずれも可視レーザー光を採用していますが検出原理が異なります。それぞれの種類と検出原理を図とともに解説します。

汎用型レーザセンサ

反射型レーザセンサ:
センサヘッドには、レーザー発光素子と受光素子の両方が搭載されており、投受光器とも呼びます。対象物を検出するとき、レーザー光を対象物の表面で反射させ、その反射光を受光することで、対象物を検出します。

A.投受光器(センサヘッド) B.発光素子 C.対象物
D.反射光 E.受光素子

透過型レーザセンサ:
レーザー発光素子を搭載した発光器と、受光素子を搭載した受光器の間に、レーザー光軸によつ信号光を構成します。発光器から投光されたレーザーの信号光が、対象物によって遮られるかどうかで検出します。

A.発光器 B.発光素子 C.信号光 D.対象物 E.信号光が遮断 F.受光器 G.受光素子

回帰反射型レーザセンサ:
レーザー発光素子と受光素子を搭載した投受光器(センサヘッド)とリフレクタ間に信号光を構成します。対象物によって信号光が遮られたとき、受光素子が対象物表面で反射した光を受けることによって検出します。

A.投受光器(センサヘッド) B.発光素子 C.対象物 D.リフレクタ E.信号光が遮断 F.受光素子

距離設定型レーザセンサ

レーザー発光素子や受光レンズ、受光素子(CMOS)などをヘッドに搭載しています。対象物にレーザーを投光し、反射した光を受光するとき、その受光位置(入光角度)の変化から対象物との距離の変化(対象物の高さ)を検出することができます。投光から、対象物表面での反射、受光までの光路が三角形を描くこの原理は、「三角測定の原理」や「三角測距法」と呼ばれます。

左図:対象物が近い(高い)
右図:遠い(低い)
A.レーザー発光素子 B.対象物表面 C.反射光 D.受光素子(CMOS)

レーザセンサのメリット1:光の直進性が高く、スポットが見えるため設置しやすい

レーザセンサの光はLEDなどの光源とは違い、直進性が高く可視光であるため、スポットがどこに当たっているのかすぐにわかります。設置位置の決定が容易であるため、光電センサなどと比べると導入・立ち上げや段取り替え時の設置工数を大幅に削減することができます。

レーザー発光素子から投光されるレーザー光は、LEDなどを光源とした光と異なり、高い直進性を持っています。また、可視光であるため、発光したレーザー光がどこを狙っているのか、スポットが一目でわかります。それにより、反射型などレーザセンサの場合は、対象物の狙ったポイントを指しているかが可視化できます。また、透過型のレーザセンサの場合は、光軸合わせや検出位置の特定が容易であるため、設置作業を素早く正確に行うことができます。それにより、設置工数の削減や設置の正確性が向上するといったメリットが得られます。

レーザセンサのメリット2:長距離でも小スポットで検出することができる

レーザセンサに用いられるレーザー光は、直進性の高さやパワーはもちろん、距離が離れても光が広がることがありません。そのため、長距離からでも小さなスポットを維持して検出することができ、さまざまな設置条件に対応します。

レーザセンサは、投光のパワーが強く、長距離であっても光が広がることないため、センサヘッドから離れた場所を狙うことができます。たとえば、加工装置やロボット、ワークの可動範囲やワーク近くの環境(高温・薬液など飛散)などを避けて、離れた場所にセンサヘッドを設置しても、小スポットで狙いの検出を実現することができます。また、キーエンスでは、スポットサイズを可変できるタイプや、長距離検出に特化したタイプなど、さまざまな設置条件に対応する豊富なセンサヘッドを取り揃えています。

レーザセンサのメリット3:装置の狭い隙間にも設置可能

レーザセンサは、LEDなどに比べて直進性に優れたレーザー光源を採用することで、光の周り込みに強く、機械・装置の狭い隙間などに設置しても、誤検出が起こりにくいというメリットがあります。

LEDなどの光源を使ったセンサは、光の周り込みによる影響を受けやすいため、装置の狭い隙間などに設置すると、意図しない反射によって、誤検知などの原因となります。一方、レーザー光は狭い隙間でも光が周り込みにくく、直進性が高く小さなスポットで検出することができます。反射型のレーザセンサを装置の隙間に設置してワークを検出したり、透過型レーザセンサで装置のギャップ(隙間)そのものを検出・監視することも可能です。キーエンスでは、小型なセンサヘッドもラインナップしているため、設置条件に合ったタイプを選択することができます。

レーザセンサの業界別導入事例

透明フィルムのロール残量検出

レーザー光をフィルムのロール側面から投光して、ロール残量を検知します。ロール装置や自動包装機などにおいては、フィルム(基材)供給のタイミングを把握し、トラブルを未然に防ぐことができます。キーエンスのレーザセンサ(LR-ZH)であれば、背景チューニング機能を使って、透明フィルムのロール残量も検出することができます。背景がない場合は。リフレクタとの組み合わせで検出可能です。

長距離からの検出によるフープ材の高さ制御

位置判別型のレーザセンサ(レーザー変位センサ)を導入することで、鋼板やシート材搬送時のフープ制御が可能となります。キーエンスでは、超ロングレンジタイプのレーザー変位センサをラインナップしており、最大3500mm離して設置しても正確に検出することが可能です。装置やワーク搬送機の動きの妨げとならない設置距離の自由度、そしてリアルタイムな検出を活用したフープ制御で安定した工程の構築が可能となります。

カメラ内蔵レーザー変位センサを活用した部品・部材の高さ判別

カメラ内蔵レーザ変位センサ IXシリーズは、カメラの視野内であれば、搬送中のワークの位置ズレや傾きに影響されることなく、部品や部材の有無に加え、複数のポイント高さの判別も同時に行うことができます。108.5×81mmの視野範囲内の最大16箇所まで判別できるため、自動車部品の複数のボルトの有無に加え、レーザーを使った高さ判別によってボルト浮きも同時に検査することができます。カメラでワークの特徴を記憶するため、ワークの向きがズレていても画像上で補正して、正確なポイントを検出・判別します。また、基準高さと検査したいポイントの高さで判別するため、ワークの傾きはもちろん、ボディーフレームと制振材などが同色系であっても部材浮きを捉えることができます。

Q.
外乱光の影響による誤検出を抑えるにはどうすればいいですか?
A.
パルス点灯をするインバータ光や蛍光灯などの外乱光がレーザセンサの受光部に入ると、センサが発した光の反射と誤って、誤検出したり、チャタリングしたりする場合があります。対策としては、外乱光のもととなる光源とセンサ受光部の間を遮へいし、センサが外乱光を受光しないようにします。その他に、外乱光を受けないようセンサ受光部の角度を調整したり、外乱光源とセンサ受光部の距離をできるだけ離すといった対策があります。また、直流点灯の光源を使用することで、センサ誤動作の確率が低くなるケースもあります。
Q.
透明体の検出が上手くいきません。いい対策はありませんか?
A.
透明体は光の透過率が高く、透明体の有無で十分な受光量差が得られないケースは少なくありません。リフレクタの位置による光量のバラつきなど、受光量のわずかな変動が検出に悪影響を与える場合もあります。対策としては、透明体進入方向に対して、垂直ではなく斜めに光軸がかかるように取り付けます。斜光面積が広くなり、ワークからの正反射も受けにくくなるため、ワーク有無の受光量差を確保しやすくなります。回帰反射型の場合、スポットサイズが大きいタイプを選ぶと、リフレクタ位置による反射光量のバラつきを抑制することが可能です。光量差が微妙な検出の場合は、アンプ分離型を活用して受光量をその場で可視化することで、最適な設定が得られやすくなります。また、設定値を自動補正する機能を持つアンプの導入も有効です。
Q.
鏡面体の検出ミスを抑える方法はありますか?
A.
鏡面体では光が正反射しやすいため、傾きが変わると直進性の高いレーザー光が受光部にうまく戻らず、受光量が確保できなくなる場合があります。対策として、反射型 / 距離設定型レーザセンサで検出する場合は、あえて少し傾けた状態で検出する。もしくは、鏡面以外の部分があればそこを狙うことで検出が容易になります。また、反射 / 距離設定型で鏡面体を上手く検出できない場合は、透過 / 回帰反射型のレーザセンサを活用することで、表面状態の影響を受けにくくなります。なお、ファイバセンサなど光が広がるタイプを選定すると、鏡面体が傾いた場合の受光量変動量を抑えることができます。

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