測定の基礎
測定器選定に必要な用語解説

設置状態/設置モード

レーザ変位計で対象物を測定するためには対象物からの反射光を受光部で取得する必要があります。三角測距方式の測定器では、反射光を適切に受光できるように対象物の表面状態によってセンサヘッドを傾けて設置します。

A)対象物が不透明の時
対象物と水平にセンサヘッドを設置
対象物が不透明の時
受光部は拡散光の一部を受光
B)対象物が透明の時
入射角と反射角が等しくなるように設置
対象物が透明の時
受光部は正反射光を受光
基準距離

レーザ変位計で対象物を測定した時に測定値が0となる点です。
センサヘッドの下面から測定範囲の中心までの距離を表すことが一般的です。

基準距離

測定範囲

レーザ変位計が対象物の変位量を測定できる範囲を表します。
基準距離を基準に±○○mmと表すことが一般的です。
【表記例】
 基準距離:30mm
 測定範囲:±5mm
上記のようなレーザ変位計は以下の範囲で対象物を測定できます。

測定範囲

光源
光を使用した非接触測定器では投光部から対象物に光を照射し、その反射光を受光部で受光するという原理を用いています。この光源として使用されるものは赤色半導体レーザや青色半導体レーザ、白色光、SLDや緑色LEDなど様々なものが挙げられます。
どの光源を使用するかは測定器の原理によって決まり、光源に応じたレンズや光源に応じた受光素子などを使用することで高精度な測定が可能になります。
スポット径

非接触の測定器では一般的に2種類のスポット径があります。楕円形状をしたものと小スポットタイプのものです。
楕円形状をした物は楕円内の平均高さを測定するため、対象物の表面粗さ誤差の影響を受けにくくなります。しかしスポットサイズが大きくなるため形状の測定や小さな部位の測定には不向きです。
一方で小スポットタイプのものはスポットが小さいため、形状測定や細かな部位の測定に効果を発揮しますが、表面粗さもトレースするため楕円形状のものと比較すると表面粗さの誤差の影響を受けやすくなります。

対象物が不透明の時
楕円形状
対象物が不透明の時
小スポット
繰り返し精度
対象物の定点を繰り返し測定したときのばらつきを表します。
直線性
直線性グラフ
直線性グラフ

直線性は測定器の性能を表す指標です。理想値と実際の測定結果との誤差の最大値を表します。たとえば直線性が±5μmの測定器を使用して対象物を1㎜移動したとき、表示される値は±5μmの誤差が含まれる可能性があることを意味しています(9.995μm~1.005μm)。
直線性の仕様は±○○% of F.S. で規定されF.S.は測定範囲を表し、以下の例のように計算されます。直線性が小さい測定器ほどよい測定器であるということができます。

例)直線性:0.02% of F.S.、測定範囲:±3mm(F.S.= 6mm)の測定器の場合
[直線性] = 0.02% × 6mm = ±1.2μm

温度特性
温度特性はセンサヘッドの温度が1度変化したときに発生する測定値の誤差の最大値を表しています。センサヘッドの内部ではレンズやCMOSおよびそれらを固定する治具が使用されています。温度が変化することでこれらの部材が膨張、収縮し、CMOS上に結像されるスポットの位置が変化することが誤差の原因となります。
温度特性は○○% of F.S./℃で規定され、F.S.は測定範囲を表し、以下の例のように計算されます。温度特性が小さい測定器ほどよい測定器であるということができます。

例)温度特性:0.01% of F.S./℃ 、測定範囲:±3mm(F.S.= 6mm)の測定器の場合
[直線性] = 0.01% × 6mm = 0.6μm
使用周囲照度
測定器が外部からの光の影響を受けずに測定ができる外部光源の最大照度を表します。
使用周囲温度
測定器の動作を保証する温度環境です。
使用周囲湿度
測定器の動作を保証する湿度環境です。
耐振動
測定器に対する振動の影響を表した指標です。記載されている数値で評価が行われているということをを表しています。
一般的に「10~55Hz 複振幅1.5mm X,Y,Z各方向2時間」のように記載されており、具体的に以下の内容でテストされています。
X方向に±0.75mmの振幅を10~55Hzの周波数で2時間変化
  ⇓
Y方向に±0.75mmの振幅を10~55Hzの周波数で2時間変化
  ⇓
Z方向に±0.75mmの振幅を10~55Hzの周波数で2時間変化
サンプリング周期/
サンプリング速度
測定器が1秒間に測定できるデータ点数を表します。サンプリング周期が100Hzの測定器は1秒回に100回測定を行います。サンプリング周期が早い測定器ほどインラインで移動する対象物を正確に測定でき、また単一時間での平均化処理を多く行うことができるので、測定値が安定化します。
受光波形

受光素子で受光されている光の様子を表したものが受光波形です。縦軸が光の強度、横軸が受光素子上の位置。受光波形の形状を確認することで、現在の測定が正確に行えているかどうかを判断できます。

①理想的な受光波形安定測定できる受光波形です。
①理想的な受光波形
②受光波形の高さが低い時十分な反射が得られていないため測定ができなくなります。
②受光波形の高さが低い時
③受光波形の高さが高すぎる時飽和しています。この場合測定値のばらつきが大きくなります。
③受光波形の高さが高すぎる時
④受光波形の形状が左右対称でない時樹脂などを測定した場合、レーザ光が対象物に沈み込み、受光波形が左右対称でなくなります。
この時の測定値は真の値から沈み込み量に応じてシフトします。
④受光波形の形状が左右対称でない時
⑤受光波形が複数本ある時ガラスなどの透明な対象物を測定した場合にピークが1本以上発生します。ガラスを測定した場合は、表面からの反射ピークと裏面からの反射ピーク合わせて2本のピークが得られます。
⑤受光波形が複数本ある時
光軸、光軸領域

測定器の投光部から照射された光の中心軸を光軸といいます。
光軸領域図は投光部から受光部に至る光の経路を表す図です。この領域内に治具などが入ると対象物または受光部に光が届かなくなるため測定ができなくなります。

光軸領域図
光軸領域図
電源電圧
商品を駆動させるために必要な電源の電圧です。DC24V±10%という仕様の場合、直流電源で、電圧24V変動量が±2.4V以内に収まってる電源が必要になります。
最大消費電流
商品を駆動したときに消費する電流量です。使用する電源はこの最大消費電流よりも容量が大きい商品を選定する必要があります。

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