CHAPTER 1測定機の基礎知識

誤差の要因

実際に測定の現場で想定される誤差の要因としては、主に次の点が考えられます。

(1)温度による誤差

物体は温度の変化によって体積が変わることから、長さもまた変化します。これは測定の対象物と測定機器の両方にいえることです。温度と物体の長さの変化は「熱膨張係数」で表すことができます。材質の種類によって熱膨張係数は異なります。なお、JISは長さを測定する際の標準温度を20°C、湿度50%と決めています。

主な熱膨張係数
単位:x10-6/K
ダイヤモンド 1.0
ガラス 8~10
11.8
14.2
アルミニウム 23.1
PET樹脂 70.0

熱膨張による変化量の計算式
ΔL=L(材料の長さ)×α(熱膨張係数)×ΔT(温度差)
補足
293K(20°C):この温度条件での値です。

(2)物質の変形による誤差

物体は力を加えることで一定の割合で変化します。また、力を加えるのを止めると元の状態に戻ります。物体のこうした変化を「弾性変形」といいます。物体に作用する力を「応力」といい、物体のひずみとは一般的に比例関係にあることから、両者の関係を「縦弾性係数(ヤング率)」で表すことができます。
応力が強くなる分、ひずみも大きくなることから、たとえば外側マイクロメータで計る時は、スピンドルを締めすぎないように注意する必要があります。

測定器ナビ トップへ戻る