CHAPTER 4測定機の選び方

対象物から選ぶ

対象物の条件のあった測定機を選ぶ
  • 透明?非透明?
  • 形状
  • サイズ
  • 材質
対象物の条件にあった測定機を選ぶ

形状はシンプルか複雑か

当然ながら、直方体や円形物など対象物の形状がシンプルなものほど、寸法の測定は容易です。また、物差しや巻き尺をはじめとして、ノギスやマイクロメータなど各種の計測機器を用いることが可能です。高さの測定では、ハイトゲージもしくはダイヤルゲージとのセットを利用します。
これに対して、多角形や星型など形状の複雑な対象物の寸法を測るのは困難が伴います。使用可能な測定機器も限られます。特に複雑な形状の寸法測定に威力を発揮するのが投影機や画像寸法測定器です。近年は対象物をステージに置くだけで、複雑な形状の寸法や角度などを一瞬で測定できる機種があります。

材質は硬いか柔らかいか?

金属やセラミックスなど硬度の高い対象物は、ノギスやマイクロメータの測定部ではさんだ際、変形する割合が少なく、いずれの測定機器を用いても測定がしやすいといえます。
一方、合成樹脂など柔らかい対象物は測定機器ではさむと変形するため、測定が困難です。こうした場合に便利なのが非接触型の測定機です。たとえば、画像測定機はレーザー光などを利用することで、非接触で外形の寸法を測ることができ、とても便利です。

サイズの大小で選ぶ

サブミクロンの極めて小さな対象物を図るには、測定顕微鏡が有効です。原理は顕微鏡と同様で、非接触で測定できるため、対象物を傷つけることがありません。
一方、自動車など数メードルに及ぶ対象物では、簡易計測としては長尺スケールを用います。また、精密な計測には大型CNC三次元測定機が役立ちます。

透明、非透明で選ぶ

非透明の対象物は、各種の計測機器で測定することが可能です。しかし、透明フィルムの厚みなど光の透過率の高い対象物は工夫が必要です。マイクロメータなど接触式の機器は透明物でも図ることができるものの、フィルムのように柔らかいものを正確に測定するには不向きです。その点、レーザー変位計などレーザー光を用いた測定機は、非接触で正確に測定することが可能です。

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